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インタビュー

腰痛の治療-適正な床上安静の期間とは?

腰痛の治療-適正な床上安静の期間とは?
徳田 安春 先生

群星沖縄臨床研修センター センター長 、筑波大学 客員教授、獨協大学 特任教授、東邦大学 客員...

徳田 安春 先生

Choosing Wisely

腰痛は、病院の受診によくある理由のひとつです。幸い、腰痛は自然によくなるもので、多くは1~2週間で完治します。腰痛の際は多くの人が、「ベッドに横になりたい」と思うものですし、長年の間、横になって安静にするというのが一般的なアドバイスでした。しかし、研究によると48時間以上横になっても、効き目がないことがわかっています。その理由を以下に示します。

痛みがひどい場合、1日か2日横になることで痛みがおさまり、背骨にかかる負担を減らすことができます。しかし、痛みのない体勢をとり、時折、体を動かせるなら、ベッドで安静にする必要はないと研究結果では指摘しています。

研究の結果

  • 48時間以上横になったとしても、回復に役立ちません。
  • 多くの場合、床上安静をとらなくても早く回復しています。
  • 早めに理学療法をはじめるか、歩行などの身体活動を再開した方が回復は早い傾向にあります。

ベッドで48時間以上休んでいると、体が硬くなり痛みが増すこともあります。体を動かして曲げないと、筋力が毎日1%、それに加えて柔軟性も落ちます。1週間で20~30%筋力を失うことになります。それから理学療法をはじめたり、活動を再開するのが、より困難になります。筋力が弱まり、柔軟性がなくなると回復に時間がかかります。

長く床上安静をとると、理学療法にかかる時間が長くなります。加入している保険やお住まいにもよりますが、15分間の理学療法のセッションで、60ドル(日本円で約7000円)ほどかかります。一般的なセッションは、60分間です。ですから費用はそれ以上かかることになります。保険によっては、カバーできるセッションの回数が限られています。カバーできない部分は、自腹で支払うことになります。回復するのに時間がかかると仕事も休むことになります。

不安定な骨折を負った人は、長期の床上安静が必要です。副木を取り付けるまではベッドにいてください。

腰痛の痛みには、熱や氷を使ってください。イブプロフェン(ブルフェン®やそのジェネリック薬)などの消炎鎮痛薬やナプロキセン(ナイキサン®やそのジェネリック薬)で痛みを抑えることもできます。

以下の症状がある場合は、すぐに診察してもらってください。

  • 24~48時間以上、背中のひどい痛みが続く場合
  • 背中の痛みと発熱がある場合
  • 背中の痛みに加えて脚や足の先にしびれや痛み、筋力の低下がある場合

理学療法やエクササイズを使った背中の痛みの予防と治療

腰痛におそわれたら理学療法が役に立ちます。下記の簡単な方法で、症状をやわらげることができます。

  • 温める、もしくは冷やす
  • 超音波
  • マッサージや整体

ウォーキングや水中エアロビクスなどの活動的なエクササイズを試してみてください。エクササイズは、腰痛の緩和や予防に最も効き目があります。実際、1万4000人以上を対象におこなったアンケート調査のなかで、トップにあげられた腰痛緩和の方法が「エクササイズ」でした。

エクササイズのプログラムを始めるときには、主治医にご相談ください。以下に、いくつかの秘訣をあげます。

◆フィットネスの専門家と一緒に行うこと

どのアクティビィティーが自分に適切なのかを教えてくれる理学療法士と一緒に行うと助けになります。トレーナー、ヨガ・インストラクター、その他の専門家がそれぞれのアクティビィティーを通して指導してくれます。

◆楽しんで行えるものを選

背中の痛みの予防や緩和には、たくさんのアクティビィティーが有効です。腹筋を鍛えるアクティビィティーを試してください。研究によると下記のアクティビィティーが背中の痛みの緩和に役立ちます。

  • 軽い重量のリフティング
  • ヨガ
  • ウォーキングやランニング・マシーンの利用
  • 水中エアロビクス

◆痛みを出さないために注意すること

足をまっすぐにして行う腹筋運動、仰向けになって足を上げたり、立ったままのショルダープレスやダンベル使った上腕筋の曲げ伸ばしなど、腰に負担をかけるエクササイズは行わないでください。

◆慢性の腰痛を持つ人のためのエクササイズ・プログラムに参加してみ

一人では続かないのであれば、その方がエクササイズに取り組みやすいです。

 

※本記事は、徳田安春先生ご監修のもと、米ABIMによる “Choosing Wisely” 記事を翻訳し、一部を日本の読者向けに改稿したものです。

翻訳:Choosing Wisely翻訳チーム 

監修:小林裕貴、徳田安春先生

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  • 群星沖縄臨床研修センター センター長 、筑波大学 客員教授、獨協大学 特任教授、東邦大学 客員教授、聖マリアンナ医大 客員教授、慶應義塾大学 非常勤講師、総合診療医学教育研究所 代表取締役、Choosing Wisely Japan 副代表

    徳田 安春 先生

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