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公開日 : 2017 年 04 月 01 日
更新日 : 2017 年 10 月 20 日

変形性膝関節症の手術-術後のスポーツも可能な膝周囲骨切り術(Around Knee Osteotomy:AKO)とは?

目次

記事2『変形性膝関節症は治療で完治するのか?-薬物療法から手術まで』では、変形性膝関節症の主な治療法をお話いただきました。変形性膝関節症の治療には、薬物療法から手術まで、患者さんの症状や希望により多様な選択肢があることが特徴です。しかし、中でも疾患の根本的な原因を治療することを目指した手術が、膝周囲骨切り術(Around Knee Osteotomy:AKO)です。

横須賀市立市民病院の竹内 良平先生は、「AKO(膝周囲骨切り術)は、手術後に患者さんの可能性を広げる治療法である」とおっしゃいます。今回は、同病院の竹内 良平先生にAKO(膝周囲骨切り術)の効果や今後の展望についてお話いただきます。

AKO(膝周囲骨切り術)の中で最も多い高位脛骨骨切り術

記事2『変形性膝関節症は治療で完治するのか?-薬物療法から手術まで』でお話させていただきましたが、AKO(膝周囲骨切り術)にはいくつかの種類があります。その中でも一般的なものが高位脛骨骨切り術(High Tibial Osteotomy:HTO)と言われています。高位脛骨切り術は、膝の下にある脛骨を切り、変形を矯正する手術法です。下肢の中で、体重の通るラインは大腿骨頭の中心から足関節の中心までと考えられており、正常な膝の場合、この体重が通るラインは膝のほぼ中心になるはずです。

正常な膝のレントゲン画像

正常な膝の状態(画像:竹内 良平先生ご提供)

しかし、変形性膝関節症の方は、このラインが膝の内側に傾いていることが多く、歩くたびに膝の内側に負担がかかっている状態です。それを膝の中心よりもやや外側に矯正するためにおこなう治療が、AKO(膝周囲骨切り術)です。矯正後は、専用のプレートで固定し、必要に応じて矯正するすき間に人工骨などを入れます。また、高位脛骨骨切り術は、骨切りの方法により、以下のようにOpen法とClose法に分かれます。

高位脛骨骨切り術の主な種類

・Open Wedge HTO(Open法)

高位脛骨骨切り術の中でも、脛骨の内側から外側に向かい骨を切り、内側を開いて専用のプレートや人工骨を入れ固定することで、矯正する方法をOpen Wedge HTOと呼びます。

Open Wedge HTOによる施術後のレントゲン画像

Open Wedge HTOによる施術例(画像:竹内 良平先生ご提供)

・Closed Wedge HTO(Close法)

脛骨の外側から骨をクサビ状に切りとり、短縮させ矯正する方法をClosed Wedge HTOと呼びます。矯正する角度が大きい場合にも適応され、変形が強い方や膝のお皿に障害がある方にも実施できる点が特徴です。

・Hybrid Closed Wedge HTO

Hybrid Closed Wedge HTOは、私が考案し、開発した方法です。従来の方法に比べて骨の切除量が少なく、手術後、早い時期から歩けるようになります。オリンパス テルモ バイオマテリアル株式会社と共同で作成した専用のプレートを作りました。手術方法も以前と比べてはるかに容易になり、今後、日本ばかりではなく世界でも広まっていく方法ではないでしょうか。

Hybrid Closed Wedge HTOによる施術後のレントゲン画像

Hybrid Closed Wedge HTOによる施術例(画像:竹内 良平先生ご提供)

Double Level Osteotomy(DLO)とは

お話した高位脛骨骨切り術は、脛骨を切ることで矯正する治療法になりますが、脛骨と下肢の太もも部分にあたる大腿骨にも変形の原因がある場合はDouble Level Osteotomy(DLO) が適応されます。ダブルという名称の通り、脛骨と大腿骨の両方で一度に骨切りを行い矯正をします。

Double Level Osteotomyによる施術後のレントゲン画像

Double Level Osteotomyによる施術例(画像:竹内 良平先生ご提供)

AKO(膝周囲骨切り術)では、患者さんの状態に合わせ、これらの方法を組み合わせた手術をおこないます。お話したのはごく一部の例であり、他にも骨切りの方法は何パターンもある点が大きな特徴です。

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AKO(膝周囲骨切り術)は患者さんに合わせた手術が可能

繰り返しになりますが、AKO(膝周囲骨切り術)は、患者さんに合わせて様々な方法を組み合わせることができます。そのため、手術法は患者さんの年齢や症状、体型、希望する活動などを考慮し決定されます。たとえば、積極的にスポーツをしたいと希望する方には、それに適した手術を選択することができますし、最小限の治療を希望する方にはそのように実施することが可能です。

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