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変形性膝関節症の運動療法

変形性膝関節症の運動療法
竹内 良平 先生

さいわい鶴見病院 関節外科センター センター長

竹内 良平 先生

目次
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変形性膝関節症の治療法のひとつに運動療法があります。さいわい鶴見病院関節外科センター センター長の竹内 良平先生は、膝関節の安定性には筋肉が大きく関係しており、運動によって筋肉を鍛えることは重要であるとおっしゃいます。

変形性膝関節症の運動療法とはどのように行われるのでしょうか。引き続き、竹内先生にお話を伺いました。

変形性膝関節症のさまざまな治療法については、記事3『変形性膝関節症の治療——薬物療法、手術』でお話ししました。

「膝が痛い」と訴える方のほとんどが、はじめから手術を受けることに抵抗があり、運動療法で経過をみてから手術を受けるかどうかを決める方が多いです。

しかし、運動療法は“手術を行う前の初期段階の治療”というわけではなく、手術後も継続して行う治療です。つまり、変形性膝関節症の全ての患者さんに必要な治療であるといえます。

変形性膝関節症によって膝に痛みが出てくると、足を動かさなくなる方がほとんどであると考えられます。しかし、足を動かさなければ、膝関節の安定性に大きく関わっている筋肉が衰えてしまい、膝への負担が大きくなります。その結果、変形性膝関節症が進行したり、骨粗しょう症が進行したりしてしまうことも考えられます。ですから、運動療法を継続して行うことは、足の機能を保つために大切であるといえます。

変形性膝関節症の治療――運動療法から手術へ

先ほどもお話ししましたが、変形性膝関節症の患者さんは、我慢できる痛みであれば、まずは保存療法(手術を行わない治療)を行い、経過をみて手術を検討するという方が多いです。しかし、半月板が切れたり、膝が変形したりといった変形性膝関節症の根本的な原因が運動療法で治るわけではありません。運動療法によって一時的に痛みがなくなっても、変形性膝関節症は徐々に進行してしまうことがあります。

一般的には、3か月ほど運動療法を行って経過をみることが多いですが、内側半月板が切れると、変形性膝関節症が進行する可能性が高いことが広く知られるようになり、予防的に手術を受けたいと申し出られる患者さんもいらっしゃいます。このような場合には、患者さんと相談しながら早めに手術を行うことを検討します。いずれにしても筋力をつけることは大切であるため、運動療法は継続して行う必要があるといえるでしょう。

変形性膝関節症の運動療法は、症状に応じてさまざまな方法があります。

運動療法では、痛みを感じる膝関節を無理やり動かすことがないように注意しなければなりません。専門の医師の指導のもと適切な頻度で行うことも大切です。

ここでは変形性膝関節症の運動療法をご紹介します。

“エアーキック体操”は、大腿部に筋力をつけて膝の安定性を向上させます。

膝の曲げ伸ばしを行うことなく大腿部を鍛えることができるため、比較的負担の小さい運動療法といえます。

大腿部を鍛える“エアーキック体操”

仰向けに寝転がり、片足をひざ立ちさせます。もう片方の足は膝のお皿(膝蓋骨)が上を向くように真っすぐと伸ばします。

大腿部を鍛える“エアーキック体操”

片足を10cmほど上げて5秒間そのままの状態をキープし、ゆっくりと下ろします。

左右10回ずつを1セットとして、無理のない範囲で2〜3セット繰り返しましょう。

膝の痛みがなかったり軽度であったりする場合には、体力に応じて重りをつけて行うとより効果的です。

大腿部を鍛える“エアーキック体操”

椅子に腰掛け、両足の力を抜いて下げます。足首には重り(小さいペットボトルなど)をつけます。

大腿部を鍛える“エアーキック体操”

片足を真っすぐ上に上げます。左右それぞれ10回を1セットとし、3セット繰り返しましょう。

そのほかの運動療法に関しても、膝関節を安定させるために足の筋力を鍛える内容で行います。

繰り返しにはなりますが、変形性膝関節症の運動療法は症状に応じてさまざまであり、専門の医師の指導のもとで行う必要があります。

たとえば前項でご紹介した、椅子に座ったまま、両足首に重りをつけた状態で足の上げ下げを行うエアーキック体操は、どなたでも行ってよいわけではありません。変形性膝関節症によって膝のお皿(膝蓋骨)が損傷している患者さんの場合は、重りをつけて行うのは大きな負担となりますので、このような運動は避ける必要があります。

運動療法で膝を支える筋肉を鍛えることは大切ですが、肥満の方や痛みが強い方などは運動療法を行うことが難しい場合があります。

そのような場合には、医師と相談しながら治療法について検討する必要がありますので、無理に運動療法を続けることは避けてください。

変形性膝関節症の炎症症状や痛みを抑えるために、消炎鎮痛剤を使った薬物療法を行います。また、湿布や軟膏などの外用薬を用いることもあります。

薬物療法は、炎症を抑えて痛みを軽減する目的で行います。しかし、ずっと継続して行うものではなく、一時的に痛みを抑えるための治療です。そのため、長期にわたって痛みが続く場合には、変形性膝関節症の原因となるものを取り除く手術の検討が大切です。

記事2『変形性膝関節症とは? ——原因と症状、膝関節の基礎知識』でもお話ししたように、変形性膝関節症の発症には、体重によるメカニカルストレス(運動器に加わる力学的な負担)が関係しているといわれています。体重が大きくなるとそれだけ膝にも負荷がかかるので、変形性膝関節症の進行にも影響していると考えられます。そのため変形性膝関節症の治療において、減量は非常に大切です。

しかし、膝に痛みのある患者さんが、運動によって減量を行うのは困難である場合も多いです。そのような方には、私は膝の負担が少ない水中ウォーキングをおすすめしています。

減量療法

また、食事の管理によって体重をコントロールすることも大切です。ただし、無理なダイエットは骨粗しょう症になったり、筋肉量が減少し筋力が低下したりする恐れがありますので注意が必要です。偏った食事にならないよう、バランスのよい食事を心がけ、筋力をつけるトレーニングも行うように指導しています。

運動療法で筋力をつけることによって、変形性膝関節症の症状は軽減すると考えられます。

しかし、運動療法を行っても、変形性膝関節症の根本的な原因がなくならない限りは、症状が再び現れる可能性が高いです。

患者さんによっては、運動療法によって痛みがなくなったからといって治療をやめてしまい、進行した状態で再び痛みを訴える方もいらっしゃいます。

運動療法を行い、経過をみながら都度適切な治療を行うことが大切です。

先生

 

 

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