院長インタビュー

“いつでもかかれる心やすらぐ病院”を目指して、地域密着型の医療を提供する熱海所記念病院

“いつでもかかれる心やすらぐ病院”を目指して、地域密着型の医療を提供する熱海所記念病院
金井 洋 先生

医療法人伊豆七海会 熱海所記念病院 院長

金井 洋 先生

目次
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静岡県熱海市にある熱海所記念病院は、全国的にも珍しい“首下がり症”の治療や、ガンマナイフによる放射線治療を得意としており、いつでもかかれる地域密着型の病院として地域の医療を支えています。

同院の地域での役割や、今後について院長である金井 洋(かない ひろし)先生に伺いました。

外観
熱海所記念病院ご提供

当院は1984年の開設以来、“愛し愛される病院”を目指し、地域密着型の医療を提供してまいりました。救急医療の充実やリハビリテーションの強化に注力し、2009年の新築移転時には回復期病棟を開設、さらに2016年には療養型病床や透析施設を備えた「熱海 海の見える病院」を開院しました。

当院では多職種協働によるチーム医療を基盤に、患者さんの視点に立った、安心で質の高い医療の提供を目指しています。また、高齢化が進む熱海市において、地域の診療所や介護施設、行政との連携を強化し、住み慣れた地域で一貫した医療提供を実現できるよう尽力しています。

内観
熱海所記念病院ご提供

近年、“首下がり症”の悩みを抱える方が当院にお越しになるということが増えています。あまり聞きなれない病名かもしれませんが、首から背中をつなぐ筋力の低下により発症するもので、首の位置が本来より前に出る、または下を向いたままになってしまう症状です。

悪化すると、一時的に頭を持ち上げることはできても、それを維持することが困難になります。自覚症状としては首の違和感や肩凝りなどが挙げられますが、自分では気づきにくい病気です。

この病気に対応している病院が全国的にみてもあまり多くないため、当院には九州や四国からも患者さんもいらっしゃいます。治療法としては、運動、リハビリが何より大事ですが、進行してしまっている方に対しては手術を検討することもあります。

当院のホームページでは、ご自身が“首下がり症”であるのかどうか、自己診断のためのチェック項目を設け、判断基準も公開しています。首や肩に違和感がある肩は、一度チェック項目を使用しながら自身の体の状態を確認してみてください。気になる点がある場合は、当院へご相談にお越しいただければ幸いです。

*自己診断ページはこちら

当院では2009年よりガンマナイフによる治療を開始し、3,000症例以上の治療を行っています(2009年10月~2023年4月末時点で3,551件)。

ガンマナイフとは、病巣にガンマ線を集中照射することで、病変を縮小または除去するもので、メスや放射線での切除、除去よりも低侵襲(ていしんしゅう)(体への負担が少ない)な治療が可能です。また、体のほかの部分への影響が少ないため、治療後の皮膚炎や脱毛などといった副作用が起こりづらいこともメリットです。ガンマナイフは、脳血管疾患や脳腫瘍の切除などに用いることができます。

照射の精度誤差が0.3mm以内と非常に小さく、周囲の脳神経を傷つける危険性が非常に低いのも特徴で、開頭手術が困難な脳深部の病巣に対しても用いることが可能な治療法です。

脳への治療となると不安を覚える方も多いと思いますが、体への負担や影響が少なく済むガンマナイフであれば、治療へのハードルが下がるのではないかと思います。

当院ではガンマナイフの専用お問い合わせ窓口も設けていますので、お気軽にご相談ください。

当院は“地域と共に歩む開かれた病院”を理念の1つとして掲げており、地域の医療機関との密接な連携を重視しています。地域の開業医の先生方が当院の医療設備を活用できる開放型病床を整備しており、効率的かつ安心で質の高い医療提供を目指しています。

また、地域医療機関の懇談会を定期的に開催し、医師や医療スタッフ同士の交流を図り、さらなる連携の充実を目指しています。地域の皆さんが、住み慣れた地域で安心して治療が受けられる医療環境をつくれるよう、地域連携を今後も強化してまいります。

当院では専任の広報による病院の情報発信に力を入れています。基本的な情報の掲載だけでなく、きちんとアクセスにつながる施策を試行錯誤しながらホームページを運用しています。

たとえば、当院のリハビリテーションスタッフが、簡単なストレッチの方法などを地域の方に向けて紹介する“健康コミュニティ”では、2020年からYouTubeで動画を配信しています。また、“話の図書館”と題し年に数回開催していた一般向け講座も、2021年からはオンライン講座として動画配信をしています。

*健康コミュニティはこちら

*話の図書館はこちら

近年は、患者さんが“病院や病気の情報を自ら検索し選ぶ”という時代になってきているため、質の高い医療の提供はもちろんですが、多くの方に正しい情報を伝え、適切な受診につなげることも重要な役割だと感じています。

患者さんが安心してかかれる病院であるために、当院は“働きがいのある明るい病院”を目指し、職員が誇りを持って働ける環境づくりに注力しています。

医局は、少人数制で診療科の垣根のない風通しのよい職場環境を整え、スタッフ全員が気軽に相談し合える文化を育んでいます。また、整形外科や脳神経外科では大学との連携を通じて専門医資格の取得を支援し、学会発表や地域勉強会での症例発表などのアカデミック活動も積極的に推奨しています。急性期から慢性期、その後のフォローアップまで、幅広い症例に対応できることが特徴です。

これからも、職員のやりがいと患者さんの安心を両立させ、地域医療を支える存在であり続けたいと考えています。

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  • 医療法人伊豆七海会 熱海所記念病院 院長

    金井 洋 先生

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