【院長インタビュー】

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病める人々に寄りそう医療を目指して-大分医療センター
独立行政法人国立病院機構 大分医療センター(以降、大分医療センター)は、1908年に大分県大分市に開設された、陸軍病院を始まりとする病院です。1979年に近隣にあった国立療養所の敷地内で統合され...
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病める人々に寄りそう医療を目指して-大分医療センター

公開日 2018 年 11 月 13 日 | 更新日 2018 年 11 月 21 日

病める人々に寄りそう医療を目指して-大分医療センター
穴井 秀明 先生

独立行政法人国立病院機構 大分医療センター 院長

穴井 秀明 先生

目次

独立行政法人国立病院機構 大分医療センター(以降、大分医療センター)は、1908年に大分県大分市に開設された、陸軍病院を始まりとする病院です。1979年に近隣にあった国立療養所の敷地内で統合され、国立大分病院となりました。2004年の国立病院の独立行政法人化と同時に現在の名称に変更し、今に至ります。

大分市の地域医療を支える病院として、近隣の医療機関や施設と連携しながら、診療を行っている大分医療センターの院長である穴井秀明先生にお話を伺いました。

地域の中核を担う大分医療センター

センター外観 大分医療センターご提供

大分医療センターは、全国に展開している国立病院機構に属する病院のひとつです。

医療法に基づく許可病床数は300床ですが、現在14床休床の286床で稼働しています(2018年11月時点)。主に内科系、外科系診療科が、それぞれ専門科に分化し、専門医療的総合病院として、地域の基幹病院としての役割を果たしています。

当院が位置する大分県の中部医療圏は、地域によって高齢化が進んでいたり、若い世代が多かったりと人口編成の差が大きいことが特徴です。その分、医療ニーズの幅も広いため、診療機能の充実を図っています。

地域を支える政策医療を行う病院

当院は、国立病院機構に属する病院として、国の政策医療を担う役割を持っています。当院で行っている政策医療は、「がん」、「循環器病」、「腎疾患」、「肝疾患」、「呼吸器疾患」、「内分泌・代謝疾患」、「骨・運動器疾患」、「災害医療」といった分野です。当院は医師の数は決して多くはありませんが、少数精鋭で充実した診療を目指しています。

また、2017年12月には、病棟最上階に地域包括ケア病棟60床を開設しました。急性期の専門的な治療をするだけでなく、在宅に戻るために必要なリハビリテーションを行ったり、患者さんが自信を持って退院できるまで療養したりしています。

政策医療…国が医療政策として、国立病院機構に属する病院が担うべきであると定めている医療

外科医師の皆さん 大分医療センターご提供

断わらない救急医療を目指す大分医療センター

当院は、24時間断らない病院を目指し、救急搬送の受け入れも積極的に行っています。

2018年2月には、大分市消防局が大分東地域救急ワークステーションを設立しました。これは、救急車が連携病院に待機していて、要請があったら病院から直接出動するというシステムです。当院では2018年2月から、1か月のうち1週間程度、救急隊が当院に待機して出動する運用が始まっています。

大分医療センターがこれから取り組んでいきたいこと

将来的には、救急医療を強化したいと思っています。救急搬送の受け入れ数を増やしていくことが目標です。大分県がん診療連携協力病院として、大分県東部地区の「がんセンター」的役割を果たしていきたいと思っています。当院のがん診療関係の全ての実績をまとめた「がん年報」も創刊しました。

そのほかには、地域との医療連携、介護連携の一環として、24時間対応できる訪問看護ステーションの設立を考えています。地域に24時間対応のステーションが少なく、要望が寄せられているので、立ち上げの準備をしていきたいと思います。

大分医療センターを支えるナースの皆さん 大分医療センターご提供

大分医療センターならではのユニークな取り組み

医療安全のための勉強会「ヒヤリハット小劇場」

当院の職員に向けた医療安全の勉強会の中に、「ヒヤリハット小劇場」というものがあります。ただ事例を紹介するだけの講義だと、自分の病院で起きたものだという実感がわかない場合もあります。そのため、より臨場感のある劇という形で伝えるようにしたところ、この勉強会に参加する人数がかなり増えました。以前よりも、職員の医療安全に対する関心も高まっているようです。

この劇は、医療安全推進部会のメンバーが実際に当院で起きた事例をもとに脚本をつくり、自分たちで演じています。小劇場立ち上げ当初は院外から講師を呼んでコミュニケーションスキルについて講演をしてもらい、学びやすい環境づくりもしました。

がん川柳

当院では、がん相談支援センターの職員が中心となって、がんにまつわるエピソードを

綴る「がん川柳」を行っています。2013年に初めて行った際に非常に好評で、2018年で第5回を迎えました。また川柳は、当院の中だけでなく全国のがん患者さんやご家族からも届けられます。それぞれ毎年「がん川柳集」として冊子を作り、無料で配布しています。

穴井先生からのメッセージ

 

若手の医師へ

私は、「適材適所」は自分でつくることができると思っています。どんな境遇に置かれたとしても、懸命に取り組んでいけば認めてもらえるし、その経験が将来につながっていくでしょう。自分なりの「適材適所」をつくる努力をしてもらえればと思います。

地域の方々へ

当たり前のことではありますが、地域に根ざし、住民の皆さんに信頼される病院にしたいと思っています。そのために必要なことは、患者さんに寄りそうことです。

当院は「愛の心・手」をキーワードに、病める人々に寄りそう医療を目指しています。病める人々というのは、患者さん本人だけでなく、ご家族やケアをするスタッフも含みます。

患者さんと同じ目線に立って、自身の家族や友人、恋人など、大切にしている人たちに接するように寄りそっていく医療ができるよう、努力していきたいと思っています。

1982年より消化器外科、乳腺外科医師としてのキャリアをはじめる。松山赤十字病院や社会保険仲原病院への勤務を経て、1990年にはフランスのポール・ブルース病院における研究員として、がんの免疫療法に関する研究に従事した。
帰国後は、九州大学病院や国立病院に勤務し、2017年からは国立病院機構大分医療センター院長に就任。近隣医療機関と連携しながら地域医療の充実に注力されている。