医療法人 ひらまつ病院(以降、ひらまつ病院)は、佐賀県小城市に診療所として開設し、1983年に病院となりました。その後も徐々に規模を拡大し、現在は関連法人内に介護施設なども設立しています。2015年には同じ小城市内に新築移転し、今に至ります。
地方の医療に貢献する病院として、ひらまつ病院はどのような取り組みを行っているのでしょうか。院長である加藤雅人先生にお話を伺いました。
ひらまつ病院は、地域住民へ全国規模の医療を提供することを目標として日々診療に尽力しています。また、当院の位置する佐賀県小城市は、人口減少に転じつつある状況です。そうした地域を支えるべく、さまざまな医療ニーズへの対応として、施設の充実も図っています。
当院では、急性期医療から回復期、慢性期、在宅療養のサポートまで幅広く対応しています。また、同法人内には介護施設、訪問看護ステーションなどを設置しているため、患者さんそれぞれのニーズに合わせることが可能です。
また、当院では基本的に救急搬送の受け入れを断らない方針です。この地区の一次救急において積極的な受け入れを行い、地域への貢献に努めています。
当院には、重症管理をする高度治療室(HCU)や回復期リハビリテーション病棟、地域包括ケア病棟があります。そのため、さまざまな状態の患者さんに対応することが可能です。
大きな病院から急性期の治療を終えた患者さんを受け入れるだけでなく、自宅や施設で肺炎や骨折、心不全などを起こしたご高齢の患者さんを受け入れることも多いです。急性期の治療を終えて落ち着いたら回復期治療へ移っていただき、必要であれば在宅支援も行います。
一般的に、ご高齢であったり体の麻痺や認知機能の低下があったりすると、手術などの治療が必要な病気でも受け入れが難しい場合があります。当院では、そうした患者さんも積極的に受け入れて治療を行っています。
退院先の調整も、地域連携部門が各施設や在宅診療所とチームを組んで進めているので、スムーズに行うことができます。そうした連携は地域包括ケアシステムの在り方に即した体系であると考えています。
当院は、スポーツ活動が盛んな病院としても知られています。女子バスケットボールやソフトボール、軟式野球、陸上、相撲などの競技に職員が多数参加し、スポーツを通して多くのことを学んでいます。どのスポーツチームも活発に活動しており、「働きながら競技を続けたい」という思いのある選手が活躍できる場を作ることで、職員や地域に貢献しています。
また、同僚の参加スポーツの試合に応援に向かうこともあり、職員同士のコミュニケーションにもつながっています。
スポーツによって職場が明るく、元気のよい雰囲気になっていると思いますので、当院では今後もスポーツ活動を精力的に行いたいと思います。
どのような状況の患者さんであっても、何のハードルもなく標準レベルの医療を受けられる病院であることが理想です。たとえ、意思疎通が難しい方や、介護が必要な患者さんであっても、手術をはじめとしたさまざまな医療を十分に提供できるようにしたいと思っています。
今後の取り組みとしては、病児保育を始めることを予定しています。当院でも、育児中の職員の子どもが熱を出し、仕事を休むことが珍しくありません。そのようなときに、すぐに子どもを預けて、安心して仕事に行けるような環境をつくりたいと思います。
これは当院の職員だけでなく、地域で育児中のご両親全員が望まれていることだと思っています。地域貢献のひとつとして、2018年度中の開設を目指して動いています。
当院の研修を受けている医学生の皆さんにお伝えしていることは、「一流の医師になる心がけをしてほしい」ということです。勉強しなくては、一流の医師にはなれません。また、医師には一生勉強が必要だと言われます。
医療は刻々と変化して、新しい治療方法も次々と出てくるため、常にフレキシブルに、新しい知識を取り入れる努力をしてほしいです。
人は、知識があって技術を持っていると、それに安住してうぬぼれてしまうことがあります。医師として、それではいけません。常に謙虚に、学び続けてほしいと思います。
当院は、地域ニーズに合った、誰にでも開かれた医療の提供を目指しています。そういった病院になれるよう、職員一同で努力をしていきたいと思っています。
また、地域に住む方々が治療のために遠くに行かなくてもいいように、当院では地域に必要な医療の提供に尽力しています。そのことをぜひ、皆さまにも知っていただきたいと思います。
ひらまつ病院 院長
「受診について相談する」とは?
まずはメディカルノートよりお客様にご連絡します。
現時点での診断・治療状況についてヒアリングし、ご希望の医師/病院の受診が可能かご回答いたします。