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肺がんにおける完全胸腔鏡手術の具体的な方法
肺がんの手術法には、胸を大きく開いて行う開胸手術と、胸に小さな穴を数か所開けて行う胸腔鏡手術の2種類があります。NHO東京病院では合併症を抱える患者さんも含め、肺がんにおける胸腔鏡手術を積極的に...
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公開日 : 2019 年 02 月 01 日
更新日 : 2019 年 03 月 25 日

肺がんにおける完全胸腔鏡手術の具体的な方法

目次

肺がんの手術法には、胸を大きく開いて行う開胸手術と、胸に小さな穴を数か所開けて行う胸腔鏡手術の2種類があります。NHO東京病院では合併症を抱える患者さんも含め、肺がんにおける胸腔鏡手術を積極的に行っています。かつてご尊父の肺がんを執刀されたというNHO東京病院呼吸器外科医長の深見武史先生は、何よりも患者さんとご家族の希望に添って治療することを心がけています。

記事4では肺がんにおける完全胸腔鏡手術について、深見先生ご自身の経験を交えながらお話しいただきました。

肺がん手術の基本的な考え方

肺がんの手術の原則は、肺葉切除(病変を肺葉ごと切り取る術式)とリンパ節郭清です。非小細胞肺がんで外科手術が可能な場合は、基本的に肺葉切除術が適応されます。一方、比較的おとなしいタイプの肺がんであるすりガラス陰影のがん(末梢小型病変)や2cm以下の非小細胞肺がんの場合は、がんの位置や画像などの所見を勘案したうえで、縮小手術(区域切除や楔状切除)を検討する場合もあります。

肺がんの手術の方法一覧

また、いったんは手術で取り切れないと判断されたがんでも、抗がん剤治療や放射線治療を実施してがんが縮小した場合は、手術による切除を再度検討することがあります。

手術の実施については患者さんの希望を可能な限り考慮しますが、手術によって呼吸機能の低下や合併症の増悪が起こりうる場合や、体力的に手術に耐えられる状態※ではないと考えられる場合は、患者さんが手術を希望されたとしても、ご希望に添えないことがあります。

体力的に手術に耐えられないと判断される状態の目安は、自立して階段昇降ができないことです。

完全胸腔鏡手術とは?

完全胸腔鏡手術は、胸壁に3か所の穴をあけてモニターに映し出された胸腔内の様子を見ながら行う術式です。(4か所以上穴をあける術式もあります)

手術台に患者さんの体を横向きに寝かせたあと、12mmの創(ポート)を2か所、切除した肺を取り出すため3~5cmの創を1か所設けます。内視鏡のカメラでとらえた映像をテレビモニターに写し出し、医師はその映像を見ながら手術します。この後の手術の流れは開胸手術と同じですが、小さな穴から器具を入れて手術するため、開胸・閉胸の時間が短くなります。

NHO東京病院での胸腔鏡手術の様子(画像:NHO東京病院ご提供)

胸腔鏡手術の創は開胸手術の創に比べて小さいため、術後の回復が早いと思われるかもしれませんが、数日で手術前とまったく同じ状況になるということはありません。生きていくために必要な臓器である肺を切除するわけなので、術後の呼吸機能の回復や痛みなどには1~3か月を要します。開胸手術では通常3~6か月要するので、胸腔鏡手術を行うメリットはあります。また、退院が可能な状態になるのは、通常、術後11~14日前後です。

NHO東京病院の肺がんにおける胸腔鏡手術

当院における肺がん手術の実績は、2016年は96例、2017年は82例、2018年は92例で、毎年80例~100例前後を推移しています。このうち完全胸腔鏡手術の割合は、2016年に46%、2017年には71%、そして2018年は82%ほどに到達する見込みで、胸腔鏡手術の割合は徐々に増加してきています。ただし、開胸しなければ手術ができない例もあり、その場合は開胸手術で実施します。

肺がん手術数

合併症があっても手術できる体制

当院で2018年に行った肺がん手術92例中、12例は間質性肺炎、20例は肺気腫を併存していました。このほか、アスベスト肺・結核・喘息・膠原病肺の合併と他の部位の悪性腫瘍術後や心疾患を合わせた症例が計28例ありました。つまり、半数弱の患者さんが肺に何らかの併存疾患をお持ちの状態で、当院にて手術を受けたことになります。

当院は、前身である清瀬病院・東京療養所の時代から、結核治療の中心的存在として長年に渡り呼吸器疾患の治療に力を注いできた背景を持つことから、肺がん以外の呼吸器疾患にも幅広く対応していることが特徴です。このため、併存症がある肺がん患者さんや肺の状態が良好ではない患者さんの場合でも、併存症の治療や全身状態の管理を並行しながらがんの治療ができます。

肺がんのページへ

浜松医科大学を卒業後、東京大学医学部附属病院や茅ヶ崎市立病院を経て、2012年より国立病院機構東京病院呼吸器センター外科医長。肺がんにおける外科治療のスペシャリスト。過去に自らの父親の肺がん手術を執刀した経験持つ。患者さんの希望に最大限応えたいと、手術を受けることについて悩む患者さんやその家族の気持ちに寄り添った診療を行っている。

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