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鼠径ヘルニアはなぜ起こる?発症メカニズムとリスクファクター

疾患啓発(スポンサード)

最終更新

2019/06/06

2019 年 06 月 06 日
掲載しました
鼠径ヘルニアはなぜ起こる?発症メカニズムとリスクファクター
隅 健次 先生

ひらまつ病院 副院長

隅 健次 先生

目次
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鼠経ヘルニアは、本来はおなかの中にある腹膜や腸が、鼠径部の腹壁の弱い部分から皮膚の下に飛び出した状態のことをいいます。一般に『脱腸』と言われている病気です。

鼠径ヘルニア患者さんの80%以上は男性で、一生のうち男性の27%、女性の3%に鼠径ヘルニアが生じます。小児の病気と思われがちですが、成人になってからも多い病気です。

鼠径ヘルニアの原因は、成人と小児で異なります。小児の場合は先天的な原因で、成人の場合は加齢による組織の脆弱化が主な原因です。初期には、立ったときやお腹に力を入れたときに、鼠径部が膨らみます。次第に膨らみが大きくなると不快感や痛みを伴うようになります。

腸が皮膚の下に脱出し戻らなくなることがあり、これをヘルニアの「嵌頓(かんとん)」といいます。嵌頓(かんとん)を引き起こすと非常に危険で命にかかわることもあります。鼠径部の膨らみや疼痛などの症状が出現した場合には、早めに外科や消化器外科を受診したほうがよいでしょう。

本記事では、鼠径ヘルニアの日帰り手術も行われている医療法人ひらまつ病院 副院長の隅健次先生に、鼠径ヘルニアの起こるメカニズムとリスクファクターについてお話しいただきます。

そもそもヘルニアとはーヘルニアの定義と発生箇所

ヘルニア(hernia)とは、体の臓器や組織などが、本来あるべき部位から脱出した状態を指します。

ヘルニアは鼠径部、背骨、腹壁、横隔膜などさまざまな場所に発生する可能性があります。ヘルニアの中でも代表的なのは、椎間板ヘルニアと、鼠径部(太ももの付け根あたり)にできる鼠径ヘルニアです。

本記事では、鼠径ヘルニアについて詳しく解説します。

鼠径ヘルニアとは

脱腸(だっちょう)とも呼ばれ、下腹部や腿の付け根に発生する

鼠径ヘルニアは、腹壁の脆弱な部分から、腸の一部や大網という腹膜の一部が飛び出した状態です。鼠径ヘルニアはヘルニアの発生した場所によって、外鼠径ヘルニア内鼠径ヘルニアに分類されます。大腿ヘルニアを加えて「鼠径部ヘルニア」と呼ぶことがあります。

鼠径ヘルニアの種類
鼠径ヘルニアの種類

外鼠径ヘルニアの特徴

外鼠径ヘルニアは、鼠径部ヘルニアの中でもっとも発生頻度の高い鼠径ヘルニアです。

外鼠径ヘルニアとは、内鼠径輪(ないそけいりん)(睾丸につながる血管や精管の通り道「鼠径管」の入り口となる穴)の隙間を通って、皮下に小腸などの一部が出てくるタイプの鼠径ヘルニアです。

内鼠径ヘルニアの特徴

内鼠径ヘルニアとは、脆くなった腹壁の隙間から直接皮下に腸などが飛び出すタイプです。