院長インタビュー

ケアミックス病院として地域に貢献する済生会有田病院―センター治療を含む医療と幅広い介護の提供を実現

ケアミックス病院として地域に貢献する済生会有田病院―センター治療を含む医療と幅広い介護の提供を実現
社会福祉法人 恩賜財団済生会 有田医療福祉センター  総長 社会福祉法人 恩賜財団 済生会有田病院 病院長 伊藤 秀一 先生

社会福祉法人 恩賜財団済生会 有田医療福祉センター 総長 社会福祉法人 恩賜財団 済生会有田...

伊藤 秀一 先生

目次
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済生会有田病院は、和歌山県有田地域の医療を担っています。その根底には、済生会の病院として、幅広く地域の方に貢献したいという思いがあると、病院長である伊藤秀一先生はおっしゃいます。

医療と介護のケアミックスで地域に貢献する同院の取り組みについて、伊藤先生にお話を伺いました。

ケアミックス病院としての取り組み

航空写真
済生会有田病院グループの内訳(本館:一般急性期病棟 7:1看護 104床、東館:回復期リハビリ病棟 40床、医療型療養病棟 40床、老健施設ライフケア有田 80床)

当院は、ケアミックス病院として、幅広い症状に応じた医療と介護を提供しています。

医療領域では、緊急の対応が必要な患者さんからリハビリを要する患者さんまで医療提供が可能です。特に、人工関節、消化器疾患、リハビリテーションに関しては、それぞれ専門に特化したセンターを設けています。これにより、診療科の枠組みを越え、医師・看護師を含む多様な職種のスタッフが協力する体制を整えています。

介護領域では、通院や訪問という形で、さまざまな症状の患者さんへの介護を提供しています。

次の項目では、当院で提供する医療と介護について、順を追ってご説明いたします。

人工関節センター

人工関節センターの概要

人工関節センターでは、加齢や生活習慣、関節リウマチなどの病気によって生じる関節の痛みや変形に対し、治療を行っています。

股関節は体重を支える役割を、膝関節は体をなめらかに動かすための役割を担っています。股関節や膝関節の痛みや変形は、重症化してしまうと歩行などの日常動作をすることもままならなくなります。そのため、軽度のうちに治療をはじめることが肝心です。

軽度の関節の変形に対しては、リハビリや薬物治療を行います。病気が進行した重度の変形に対しては、人工関節置換手術を検討します。

関節の痛みや変形を和らげる人工関節置換手術

人工関節置換手術とは、ご自身の関節を人工関節に置き換えることで痛みを和らげる治療です。人工関節置換手術は、関節部分の軟骨がすり減り、関節を動かすたびに痛みを感じたり、関節そのものに変形が生じたりする場合に行います。

人工関節置換手術によって関節の痛みが和らげば、日常生活をはじめ運動もできるようになる方が多くいらっしゃいます。しかし人工関節の手術では、感染症や長期使用による人工関節のゆるみという問題が生じる場合もあります。

そのため、人工関節置換手術を受けた方は定期検診が欠かせません。また、手術後のリハビリを行うことが大切です。

手術後のリハビリテーションの重要性

全ての人工関節置換手術を受けた患者さんが、術後すぐに歩けるようになるわけではありません。そのため、自力での歩行や日常動作がスムーズに行えるようにするため、リハビリを早期に開始する必要があります。

人工関節センターでは、リハビリテーションセンターと連携して患者さんの回復段階に沿ったリハビリを行っています。これにより、患者さんが徐々に歩行、日常動作、スポーツができるようサポートしています。

地域の方の日常生活を支えるリハビリテーションセンターの取り組み

済生会有田病院 内観(外来待合)
済生会有田病院 内観(外来待合)

地域の方が住み慣れた地域で生活を続けられるように支援することが、リハビリテーションセンターの使命です。地域の方が健康な状態で日常生活を送ることができるよう、理学療法、作業療法、言語聴覚療法によって、歩行や寝返りなどの日常動作やコミュニケーション能力の向上をサポートしています。

また人工関節センターでは、当院に入院や通院をしている患者さんでなくても利用できる、訪問リハビリやリハビリ相談室などを設置しています。

消化器病センターでの腹腔鏡・内視鏡を用いた治療

消化器病センターでは、腹腔鏡と内視鏡を用いた治療を行っています。腹腔鏡による治療は、開腹手術と比較して傷口が小さく痛みが少ないため、体への負担が少ない治療とされています。内視鏡による治療は、胃カメラ検査や大腸ファイバー検査の延長として実施するため、患者さんの体の負担が少ない治療といえるでしょう。そのため当院では、早期の胃がん・大腸がんは内視鏡で切除する場合が多いです。

消化器病センターでは、これからも可能な限り患者さんの体の負担の少ない治療の提供に尽力いたします。

地域の方の求める介護の提供を目指して

介護のお悩みを相談する場を設ける取り組み

ご自宅で療養している方や介護をしているご家族は、生活や介護のお悩みを抱えていることが多いです。当院では、ご家族が介護のお悩みを相談できる場として地域連携課と居宅介護支援事業所を設けています。

地域連携課では、退院後のご相談や在宅支援に関するご相談に応じています。

居宅介護支援事業所では、介護を受けている方やご家族の要望を伺ったうえでご希望に沿うケアプランと呼ばれる介護計画書を作成し、介護支援を行います。

これらの取り組みにより、各家庭で悩みを抱え込むことなく地域全体で解消することで、地域社会に貢献しています。

通院による「ケアセンターなでしこ」での介護の提供

当院では、難病や認知症などで介護を要する方に対し、「ケアセンターなでしこ」での通院型介護を提供しています。ここでは、利用者の方がご自宅で可能な限り自立して生活できることを目標にしています。

「ケアセンターなでしこ」では、食事や入浴などの介護や日常動作のリハビリを行っています。通院での介護を行う利点は、日頃ご自宅で過ごす方に対して、人との関わりを持つ場を設けることができる点です。

当院では、介護の提供を通し、地域で暮らす方たちのつながりをつくり、生きる喜びを生み出したいと考えています。

伊藤秀一先生からのメッセージ

若手医師の皆さんへ

今後、医療はさらなる発展を遂げるでしょう。未来の医療の担い手である若手医師の方にとって、手術手技や診断に必要な知識を習得することは、成長の鍵になります。そのため、若手医師の皆さんには、新たなことに挑戦する姿勢を持ち続けていただきたいです。

地域の皆さんへ

地域の方には、当院がどのような取り組みをしているか伝えたいと考えています。そこで、当院主催の健康まつりや公開講座などで交流の場を設け、地域の方が当院のことや健康について関心を持っていただく機会をつくります。

また当院は、医療と介護のケアミックスで地域の方の健康をサポートしていきます。そのために、職員一人ひとりが技術や知識、接遇を磨き、地域の皆さんが求める医療と介護の提供に努めます。