うつびょう

うつ病

最終更新日:
2020年09月14日
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2020/09/14
更新しました
2017/04/25
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治療

うつ病と診断された場合には次のような治療が行われます。

心の休養・環境調整

うつ病はストレスを誘因にして発症することが多いため、過度なストレスがかからない環境において心の休養をさせることが重要です。たとえば、仕事量の増加がきっかけでうつ病を発症した場合は仕事量の軽減や自宅療養などの措置を行います。

薬物療法

うつ病治療の主体となるのは薬物療法です。近年、主に用いられるのは脳内のセロトニン濃度を高める作用を持つ選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)とされています(ただし、選択的に作用するのは細胞レベルでの話であり、SSRIではドパミンも増加することが多い)。そのほか、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)や三環系抗うつ薬などがあります。効果には個人差があり、必ずしも処方された抗うつ薬が有効であるとは限りません。抗うつ薬は通常、効果発現までに4~8週間という時間がかかることにも注意が必要です。上記の抗うつ薬に反応しない場合、抗精神病薬が使われることもあります。また、うつ病によって引き起こされる身体症状を改善するため、睡眠薬や抗不安薬などが必要となることもあります。

そのほか、病気が原因で引き起こされるうつ病の場合には、原因となる病気の治療に必要な薬が用いられます。

精神療法

薬物療法と同時に行うことが多いのが精神療法です。

医師や臨床心理士と対面して会話をしていくなかで症状の改善を目指します。また、絶望感や自己否定感など実際の状況にふさわしくない感情が強いときは、その考えと現実との歪みを修正する“認知行動療法”がよいとされています。

電気けいれん療法

薬物療法や精神療法などで大きな効果が見られず、自殺念慮が強い場合や食欲が全くない場合など、非常に重度な症状が見られる場合に行われる治療です。

麻酔をかけたうえで頭皮に装着した電極から脳に電流を流してけいれん発作を誘発します(ただし、筋弛緩薬(きんしかんやく)を用いて一部の筋肉を除き大部分の筋のけいれんは抑制させて行うのが通常)。週に2、3回で3~4週間程度行われます。はっきりしたメカニズムは分かっていませんが、この治療によってうつ症状が劇的に改善していく場合が少なくありません。しかし、この治療は体への負担が大きいため、実施にあたっては慎重な検討が必要です。

経頭蓋磁気刺激療法

薬物に反応しにくい患者に対して、磁気を用いて前頭葉に電流を発生させ、この領域を活性化させることで治療します。通常は、週5日で6週間繰り返し刺激します。

リワーク

薬物療法などで一定の改善はしたが、職場復帰までには今一歩という患者に対して、デイケアなどに通所しながら、通勤や仕事に慣れていくことを目指すリハビリテーション治療です。

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