原因
ばね指の主な原因には、指の使い過ぎや女性ホルモンの減少が挙げられます。
指と前腕をつなぐ筋肉は腱となって骨につながっており、 バンドのようなループになっている“靱帯性腱鞘”の中を腱が行き来することで滑らかに指を曲げたり伸ばしたりできます。しかし腱鞘がむくんで厚くなったり硬くなったりすると、腱鞘とその中を通っている屈筋腱がこすれ合い、炎症が生じて腫れが生じます。このため、腫れた部分が引っかかって、指を伸ばそうと強い力を加えると「カクン」と跳ねるようになります。このように発症するのがばね指です。
腱鞘の組織は年齢が高くなるにつれて硬くなりますが、パソコンのキーボードでの入力作業や楽器の演奏などで指をよく使う人は腱鞘に負担がかかるため、ばね指を発症しやすいといわれています。また、女性ホルモンの1つであるエストロゲンには、腱鞘の炎症を修復する働きがあります。妊娠出産期や中高年の女性はエストロゲンの分泌量が大きく減るため、炎症を修復できなくなってばね指を発症しやすいと考えられています。
このほか、糖尿病の方は結合組織に病変を起こしやすいため発症リスクが高いほか、関節リウマチや透析を受けている人などもばね指発症のリスクが高いといわれています。
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