あだむす・すとーくすしょうこうぐん

アダムス・ストークス症候群

最終更新日:
2018年08月08日
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2018/08/08
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概要

アダムス・ストークス症候群とは、不整脈が原因で脳へ送られる血流が不十分になることによって、めまいや意識消失、けいれんなどを起こすことを指します。また、意識消失に伴って転倒し、怪我をすることもあります。

アダムス・ストークス症候群は、放置すると命に関わることもあるため、原因となる不整脈を特定して、適切な治療介入を行うことが大切です。

 

原因

アダムス・ストークス症候群を引き起こす不整脈として、脈が速いタイプの不整脈と、脈が遅いタイプの不整脈があります。

脈が速いタイプの不整脈としては、心臓が小刻みに震え、血液を送り出すポンプ機能を完全に失ってしまう心室細動や、心臓が無秩序に収縮する心房細動が代表的です。

脈が遅いタイプの不整脈としては、心拍の信号を送る司令塔の機能が低下する洞不全症候群や、信号が送られてもきちんと伝わらない房室ブロックが挙げられます。また、上記のような不整脈を経て完全に心臓が止まってしまう、心停止も原因となります。

以上のような不整脈は命にかかわることもあるため、致死性不整脈とも呼ばれます。

症状

脳への血液が不十分になり、目の前が暗くなったり、ふらつきやめまいを生じたりします。さらに、数秒間脳への血液が滞ると、意識を失い、けいれんを起こすこともあります。また、意識消失に付随して転倒し、怪我をすることもあります。

不整脈の種類によっては横になることで徐々に症状が消失することもありますが、そのまま意識が戻らないケースもあります。

検査・診断

不整脈を把握するために、心電図検査が行われます。検査時に意識が戻っている場合には、心電図検査では不整脈をとらえられない事もあるため、ホルター心電図という24時間記録のできる心電図も行います。

さらに状態を評価するために、心臓電気生理学的検査や、植込み型心電図ループレコーダーという検査が行われることもあります。

なお、意識消失をきたす病気は不整脈以外にも数多くあります。原因検索のため、血液検査やCT、MRI、心臓超音波検査などの検査も適宜考慮されます。

治療

基礎になっている不整脈を放置すると、アダムス・ストークス症候群を繰り返すことも懸念されるため、不整脈に対しての治療を行うことが重要です。不整脈の種類によっては緊急に心肺蘇生が必要となり、AEDなどの除細動器を使用することもあります。

脈が速いタイプの不整脈に対しては、脈を遅くするための薬物療法、植込み型除細動器、カテーテルアブレーションなどの治療が行われます。一方、脈が遅いタイプの不整脈に対しては、ペースメーカーを植え込み、脈が過度に遅くならないように調整します。

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