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スミス・マギニス症候群
スミス・マギニス症候群とは、発達障害や言語獲得の障害、特徴的な顔立ち、睡眠障害や自傷行為などの行動異常などで特徴付けられる症候群を指します。てんかんや先天性心疾患を合併することもあります。 ...
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スミス・マギニス症候群すみすまぎにすしょうこうぐん

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

スミス・マギニス症候群とは、発達障害や言語獲得の障害、特徴的な顔立ち、睡眠障害や自傷行為などの行動異常などで特徴付けられる症候群を指します。てんかんや先天性心疾患を合併することもあります。

スミス・マギニス症候群の原因としては、RAI1と呼ばれる遺伝子の異常であると考えられています。 スミス・マギニス症候群は、日本においては難病指定を受けている疾患であり、国内に30〜50名の患者さんがいらっしゃると推定されています。

てんかんや先天性心疾患への内科・外科的な治療が必要とされるのみならず、発達面・行動面に対してのアプローチも必要とされる疾患です。したがって、各分野の専門家による包括的な医療環境を整備することが重要となります。

原因

スミス・マギニス症候群の原因は、RAI1と呼ばれる遺伝子の異常であると考えられています。人の細胞には1番から22番まで番号付けられている「常染色体」と、性別を決定するのに重要なX・Yといった「性染色体」が存在しています。

RAI1遺伝子は、このなかでも17番目の染色体に位置する遺伝子のひとつです。また、17番染色体にはRAI1遺伝子以外にも数多くの遺伝子が存在しています。 スミス・マギニス症候群では、RAI1遺伝子を含む染色体の領域が失われていること(欠失と呼びます)が確認されています。

病気に関連して失われる染色体領域としてはRAI1遺伝子以外も含まれていますが、そのなかでも特にRAI1遺伝子が失われることが病気に関係性が強いと推察されています。しかしながら、RAI1遺伝子が生体内でどのようなはたらきをしているのか自体解明されていない部分が大きく、なぜ遺伝子が失われるとスミス・マギニス症候群でみられるような症状が発症するのかは統一した見解がありません。

スミス・マギニス症候群で観察される17番染色体の欠失は、突然変異として発生することが多いです。しかし、ときには、ご両親の染色体の変化に起因して遺伝性疾患としてスミス・マギニス症候群を出生することもあります。

症状

スミス・マギニス症候群は、発達障害や言語獲得の障害、特徴的な顔立ち、睡眠障害や自傷行為などの行動異常などで特徴付けられる症候群です。特徴的な顔立ちとして、頭が短い、顔が平坦で四角い、額が前方に突出している、耳が低い位置にある、眉毛がつながっているなどを認めます。

スミス・マギニス症候群に関連した症状として、睡眠に障害を認めることも多いです。睡眠障害は比較的早期から認める症状であり、日中に強い眠気を感じます。しかし実際に眠りに入るのは難しく、夜にも何度も目が覚めるという特徴があります。

また、行動異常をみることも多いです。耳や鼻の孔に異物をいれることをしたり、自分の唇を咬んだり皮膚を傷つけたりなどの自傷行為もよく観察される症状です。気分変調をみることも多く、衝動的にかんしゃくを起こしたり、不安を感じたりします。物事に集中することも苦手です。自分自身を抱きしめるような動作もよく見られます。

そのほか、先天性心疾患やてんかんを見ることもあります。また、低身長であったり、脊椎の曲がりがあったり、痛みに対して鈍感という症状もあります。視力や聴力に異常を認めるお子さんもいます。

検査・診断

スミス・マギニス症候群では、RAI1遺伝子の異常・欠失を認めることが原因であると考えられています。したがってスミス・マギニス症候群では、こうした遺伝子異常を確認するために遺伝子検査が行われることになります。具体的には、欠失をFISH法と呼ばれる方法で確認することになります。

スミス・マギニス症候群は、ほとんどの場合は家族例のない偶発例ですが、ごくまれにご両親が病気の原因となりうる染色体変化を有する場合があります。家族性があるかどうかを確認する場合にも、FISH法が使用されることがあります。遺伝子検査結果を参照にしつつ、特徴的な臨床症状を同時に確認することでスミス・マギニス症候群は診断されることになります。

スミス・マギニス症候群では、先天性心疾患を発症することもあります。心臓の状態を評価するために、胸部単純レントゲン写真・心電図・超音波検査などが行われることがあります。またてんかんを発症することもあるため、この場合には脳波検査が行われます。

治療

スミス・マギニス症候群では、症状に合わせた支持療法が中心になります。出生後しばらくは哺乳障害が問題になることがあり、チューブを用いた経管栄養や点滴が使用されることがあります。

また先天性心疾患の状況によっては、心不全を発症することもありますので、心不全に対応した内服薬や手術療法が検討されることになります。てんかんに対しては、てんかんのタイプに応じた抗てんかん薬が使用されます。

行動面にも異常が生じることがあるため、そちらに対してのアプローチも必要です。自分自身で自身の身体を傷つけることがあるため、周囲の環境を含めた注意喚起が要されます。発達の遅れをみることもあるため、療育療法がとても重要です。

スミス・マギニス症候群では、個々人に応じてさまざまな症状が出現します。個々に合わせて、適切な医療体制を整えることが必要とされることになります。