だにあれるぎー

ダニアレルギー

最終更新日:
2021年09月24日
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2021/09/24
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概要

ダニアレルギーとは、ダニに対してアレルギー反応を起こした状態を指します。患者によってみられる病気はさまざまですが、アレルギー性鼻炎気管支喘息(きかんしぜんそく)アトピー性皮膚炎アレルギー性結膜炎などが現れる可能性があります。

ダニは、日本の環境においては1年を通して環境中に存在しています。そのためダニを原因とするアレルギー反応は、通年性にみられる可能性があります。この点は、スギ花粉やブタクサなど、季節性のアレルギーとは異なる点です。

ダニに対してのアレルギー反応が疑われる場合は、環境の整備を行うことが大切です。周囲の環境を清潔にしつつ、各種の病気に対応した治療介入を行うことが考慮されます。

原因

ダニアレルギーの代表的な原因(アレルゲン)には、ヤケヒョウヒダニやコナウヒョウヒダニなどがあり、死骸や糞などにさらされることによって発症や感作に至ります。

しかし、ダニにさらされた全ての人にアレルギー反応が生じるわけではありません。生まれつきアレルギー反応を起こしやすい素因を持つ人は、ダニアレルギーの発症リスクが高まります。

ダニは皮膚に触れるのみならず、目に触れたり、鼻に吸い込まれたりします。また、ダニに関連したタンパク質を呼吸と共に吸い込み、気管や気管支などの呼吸器系にも影響が及ぶことがあります。こうした状況を反映して、アレルギー反応がさまざまな場所で起こります。そのため、皮膚であればアトピー性皮膚炎、目であればアレルギー性結膜炎、鼻であればアレルギー性鼻炎、呼吸器系であれば気管支喘息として、それぞれの病気が認識されます。

症状

ダニアレルギーでは、皮膚、目、鼻、呼吸器などに関連したさまざまなアレルギー反応が現れる可能性があります。

皮膚にアレルギー反応が生じる場合は、かゆみや赤み、ジュクジュクした見た目などが引き起こされます。アレルギー反応が慢性的に持続することで、皮膚が通常よりも分厚くなる(苔癬化(たいせんか))こともあります。

目にアレルギー反応が現れる場合、目のかゆみや涙目、目の充血などといった症状が引き起こされる可能性があります。

鼻にアレルギー反応が生じると、鼻水や鼻づまりなどがみられます。鼻がつまることで匂いが分かりにくい、食べ物の味がしにくいなどの症状につながることもあります。

そのほか、ダニアレルギーに関連して気管支喘息が生じることもあります。気管支喘息を発症すると、少し動いたり笑ったりすると咳が出る、ゼーゼーといった呼吸音が聞こえるなどの症状が出現することがあります。気管支喘息の発作が強い場合には息苦しい、話をするのがつらい、横になることができない、眠れないなどの症状が出現することもあり、命に関わることもあります。

検査・診断

ダニアレルギーは、症状の項目で記載したようなアレルギー反応が生じている状況で疑われます。問診や身体診察によってアレルギーが疑われる場合は、血液検査を行うことが検討されます。血液検査では、ダニに対して反応性を示すIgEと呼ばれる抗体を測定することで、ダニに対してのアレルギー反応が起こりえるかどうかを評価します。

また、皮膚にアレルゲンを侵入させ、意図的にアレルギー反応を起こすことにより、アレルギーの原因を特定する皮膚試験(プリックテスト)が検討されることもあります。

ダニアレルギーはアトピー性皮膚炎アレルギー性結膜炎アレルギー性鼻炎、気管支喘息など、さまざまな病気として認識されます。これらの病気に対してのより詳細な検査として、涙液の検査、鼻水の検査、呼吸機能検査などの検査が行われる場合があります。

治療

ダニアレルギーでは、環境の清潔を保ち、アレルギー反応の元であるダニに対応することが重要です。部屋や寝具の定期的な掃除機がけを心がけることが大切です。防ダニ用品の使用をすることで、ダニの量を減らすことも期待できます。また、人形やカーペット、布製品などにはダニが多く生息しやすいため、環境中から可能な限り取り除くことも考慮します。

ダニアレルギーでは、全身各所に対してさまざまな症状が引き起こされる可能性があります。アレルギー反応による症状をコントロールするために、抗アレルギー薬やステロイドの使用なども検討されます。内服薬、吸入薬、点眼薬のいずれを使用するかなどは病状に応じて決定されます。

また、ダニによるアレルギー性鼻炎や気管支喘息では、アレルゲン特異的免疫療法が検討されることもあります。アレルゲン特異的免疫療法とは、アレルゲンを継続的に徐々に体に取り込むことによって免疫をつけ、症状を抑える治療方法です。ダニに対しては従来から皮下免疫療法がありましたが、2015年からは舌下投与のアレルゲン特異的免疫療法が保険適用となり、従来に比べ取り組みやすい環境にあります。症状の軽い方であれば治療によって症状が治まることもあるほか、症状の強い方でも治療薬を減らすことができる可能性があります。

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