治療
ポルフィリン症を根本的に治す方法は現在のところ確立しておらず、発症予防や症状緩和のための対症療法が行われます。
具体的には、皮膚型ポルフィリン症は日光を避けるための日焼け止めなどの使用が行われ、皮膚症状が出た場合はステロイドや抗菌薬の塗り薬を使用するのが一般的です。
一方、急性型ポルフィリン症で腹痛などの急性症状がある場合は、ブドウ糖の注射や痛みを緩和させるための鎮痛剤などが使用されてきましたが、2013年にはポルフィリンが産生される段階で作られる物質の蓄積を抑えるヘムアルギネート製剤が使用できるようになりました。
また、2021年8月には、急性肝性ポルフィリン症に対する新たな治療薬としてRNAi治療薬の販売が開始になりました。この治療薬は急性肝性ポルフィリン症の急性発作を予防することができる薬剤です。RNAi治療薬は、遺伝子情報に関わるメッセンジャーRNA(mRNA)にはたらきかけ、病気を引き起こすタンパク質が作られるのを抑える薬です。RNAi治療薬の登場により、遺伝性の病気や感染症などさまざま病気の治療選択肢が広がる可能性が指摘されています。
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