原因
リンパ管拡張症は、リンパ管が拡張してリンパ液の流れや機能に異常を生じる病気です。この病気は、全身のリンパ管に発症する可能性がありますが、特に腸リンパ管拡張症、肺リンパ管拡張症などが代表的な病気として知られています。リンパ管拡張症は原因によって主に先天性と後天性の2つのタイプに分けられます。
先天性リンパ管拡張症
生まれつきリンパ管の形や機能に異常があることによって発症するタイプです。遺伝子異常が関係していることが明らかとなる場合もありますが、多くの場合、原因は不明です。リンパ管形成不全(リンパ管が十分に発達しなかった状態)や胸管(体内で最も大きなリンパ管)の閉塞、リンパ浮腫などを伴っていることもあります。
後天性リンパ管拡張症
生後に発症する後天性のタイプは、ほかの病気やけがなどによってリンパ管がダメージを受けることで引き起こされます。心不全や肝硬変によるリンパ管への過剰な負荷や、がん、感染症、けがなどによるリンパ管への物理的な圧迫やダメージが原因として挙げられます。そのほか、心臓手術などの医学的治療によってリンパ管への負担が増加し、 二次的にリンパ管拡張を生じる例も報告されています。
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