症状
亜急性甲状腺炎は、上気道感染症に引き続き発症することがあります。初発症状は甲状腺周辺の首の痛みで、徐々に増強することもあれば急激な痛みとして発症することもあります。亜急性甲状腺炎に関連した痛みは激烈なことが多く、首を触られるだけでも嫌だというケースも多いです。また、あご・耳・肩などにも痛みが生じることがあります。首をのけぞる、咳をするなどの動作がきっかけとなって症状が増悪することもあります。その他、発熱や食欲不振、筋肉痛もよくみられる症状です。
亜急性甲状腺炎のおよそ半数の患者さんに、甲状腺機能亢進に関連した症状が出現します。甲状腺ホルモンが大量に放出された状況は、患者さんにとって常時走っているような状態に類似しています。そのため、
- 脈が速くなる
- 心臓がドキドキする
- 疲れやすい
- 眠れなくなる
などの症状がみられることもあります。
亜急性甲状腺炎に関連した痛みは一過性であることが多く、2〜8週間ほどの経過で改善します。甲状腺ホルモンが出過ぎた後で甲状腺ホルモンが逆に低下する方もいますが、多くの場合は時間経過と共に甲状腺機能は正常に回復します。一部の患者さんでは、永続的な甲状腺機能低下症を続発したり、亜急性甲状腺炎が再発したりすることもあります。
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