予防
低ナトリウム血症は、基本的には腎臓での調整が困難な腎機能障害や高齢者などでの発症が多いですが、健康な人でも大量に汗をかいた場合などに、一度に大量の水を摂取することで発症する可能性があります。汗には水分と共にナトリウムが含まれており、大量に発汗してナトリウムがなくなったときに水だけを飲むと、体内のナトリウム濃度が薄まってしまうためです。
そのため、夏場やスポーツをする時などに大量に汗をかく場合は、水分だけではなく塩分も同時に摂取することが大切です。日本スポーツ協会では、熱中症予防のために0.1~0.2%の食塩と糖質を含んだ飲み物を摂取することを推奨しています。1Lの水にティースプーン半分の食塩と角砂糖をいくつか溶かすことで簡単に作ることができますので、大量に汗をかいたときの水分補給に役立ててみるとよいでしょう。また、降圧薬や利尿薬、抗うつ薬などを飲んでいる人、腫瘍や脳疾患の既往がある人は、食事の摂取不良や体調不良により低ナトリウム血症を容易に発症しやすい状況にあります。体調不良が続いた際にはかかりつけの医師に相談するようにしましょう。
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