種類
全身性強皮症は、経過中にみられる最大の皮膚硬化の範囲によって、肘や膝を越えて胸など体全体にまで広がる“びまん皮膚硬化型(びまん皮膚硬化型全身性強皮症)”と、肘や膝より遠位と顔にとどまる“限局皮膚硬化型(限局皮膚硬化型全身性強皮症)”の2つの病型に分けられます。
びまん皮膚硬化型では発症してから1~5年は進行することが多く、それ以降、皮膚硬化は徐々に改善していきます。一方、限局皮膚硬化型では進行がほとんどないか、もしくは緩やかであることが特徴です。
なお、限局皮膚硬化型全身性強皮症と病名が似た病気に“限局性強皮症”があります。これは皮膚のみ斑状や線状に硬化する病気で、内臓の障害は起こらず、両者はまったく別の病気です。限局性強皮症から全身性強皮症に移行することは原則ありません。
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