検査・診断
化学物質過敏症の診断では、一般的な検査(血液検査や尿検査など)でほかの病気を除外したうえで、詳細な問診を行います。また、QEESI(クイージー)と呼ばれる質問票を用いて、化学物質への曝露と症状との関連性を評価することがあります。
ほかの病気を除外するために行われる検査
症状に応じて、一般的な血液検査や尿検査、胸部X線検査、心電図検査などが実施されます。これらの検査で、ほかの病気(アレルギー疾患、自己免疫疾患、精神疾患など)ではないことを慎重に確認します。
問診
化学物質過敏症の診断では、詳細な問診が重要です。症状や住環境、転居歴、学校・職場環境、職歴、趣味・嗜好、家族構成、成育歴など、さまざまなことを詳しく確認します。1~2時間ほどかかることもありますが、化学物質に曝露しているときと離れたときの症状の変化や、どのようにして発症したかなどを丁寧に把握して、原因となる化学物質を絞り込みます。
スクリーニングや診断のために行われる検査
化学物質過敏症のスクリーニングや治療効果を確かめるために、QEESIが広く用いられています。QEESIとは、自己記入式の質問票で、曝露状況をスコア化して評価します。
また、診断のための補助的な検査として、瞳孔の異常や眼球運動などについて調べる眼科的検査や、大脳皮質の機能を調べるSPECT検査、重心動揺検査、肺機能検査などが実施されることもあります。
診断基準
化学物質過敏症の診断には、米国でまとめられた“1999年合意”と呼ばれる基準が用いられることがあります。1999年合意では化学物質過敏症について、症状に再現性があることや、慢性的であること、微量かつ多種類の化学物質で反応すること、多くの部位で症状が現れること、原因となる化学物質の除去で症状が改善または治癒すること、といった条件を満たすものと定義しています。
また、過去に厚生省(当時)研究班により提案された診断基準が用いられることもあります。この診断基準では、ほかの病気を除外したうえで、以下のどちらかの場合に化学物質過敏症と診断されます。
- 主症状が2つ、かつ副症状が4つみられる場合
- 主症状が1つ、副症状が6つみられることに加えて、検査で2項目以上の異常(瞳孔異常・視覚空間周波数特性の低下・眼球運動異常・大脳皮質の機能低下・誘発試験による陽性反応のいずれか)がみられる場合
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