治療
卵巣出血の治療は出血の程度により異なります。多くの場合(80%程度)には自然に止血し、血液も自然吸収されることで症状が消退することが多く、経過観察が可能です。しかし、経過観察が可能な場合にも急な貧血進行を認める可能性があるため、多くの場合入院が必要となります。
出血量が少なく、血圧など循環動態が安定している場合、数日から1週間程度の安静入院として定期的な経腟超音波、血液検査を行い経時的に観察を行います。この際、症状が悪くならないか、腹腔内に貯留した血液が増加しないか、貧血が進行しないかなど、注意しながら総合的に判断を行います。
腹腔内出血が多くショック状態の場合や、出血が持続し貧血進行が疑われる場合には輸血や緊急手術が必要となる場合があります。手術療法には症状や出血量を参考に、開腹手術と腹腔鏡手術の2種類から選択されます。
止血は電気メスなどで焼灼止血を行う方法と、卵巣の一部分を切除して止血する方法があり、年齢や今後妊娠を希望するかどうかに基づき選択されます。なお、卵巣出血後は排卵機能が正常であれば、今後の妊娠や出産に影響しないことがほとんどです。
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