がいそけいへるにあ

外鼠径ヘルニア

最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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治療

成人の鼠径ヘルニアは自然に治ることはなく、時間がたつと増悪してくるため、根治のためには手術治療が必要です。外鼠経ヘルニアを含む鼠経ヘルニアにおいて、基本的な手術治療に違いはありません。脱出した内容物を、手で簡単にお腹の中に戻せ、症状がない場合、しばらくの期間は経過観察をすることもあります。嵌頓を起こしている場合には、緊急手術が必要となります。
以下に代表的な手術法を示します。

鼠径部切開法

鼠径部に3~4cmほどの切開を行います。まず、筋肉や靭帯の隙間であるヘルニア門(内容物が飛び出す出口)から出てきたヘルニア嚢を、周りの組織からヘルニア門の裏側まで丁寧にはがしていきます。その後にヘルニア嚢を切除もしくは還納(元の場所に戻すこと)して、ヘルニア門を閉鎖もしくは縫い閉じます。以前は、ヘルニア門を縫い閉じる手法が多く用いられていましたが、縫合した部分に緊張がかかってしまい再発することがありました。そのため、近年ではメッシュという人口の膜をヘルニア門にあてがうことで緊張をなくして補強する方法(メッシュ法)が最も広く行われています。

腹腔鏡を用いた手術

おへそと左右の下腹部に、5~10mm程度の小さな穴を3か所開け、おなかの中に腹腔鏡(内視鏡の一種)を挿入します。ヘルニア門をお腹の中側から観察し、メッシュでヘルニアの隙間を閉鎖します。手術を行うためには全身麻酔が必要となりますが、傷口が小さくすむため術後の社会復帰がしやすいというメリットがあります。

これら手術による合併症としては、人工物であるメッシュに対して炎症を起こすことで傷口の違和感が生じたり、神経を巻き込んだりすることで慢性的な痛みを起こすことなどがあります。手術後に、メッシュが縮んだり、位置がずれたりすることによる再発は1%程度とされています。

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