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こうさんきゅうせいたはつけっかんえんせいにくげしゅしょう

好酸球性肉芽腫症

別名
ランゲルハンス細胞組織球症
最終更新日
2017年04月25日
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2017/04/25
掲載しました。

概要

好酸球性肉芽腫症とは、骨にできる腫瘍性病変のひとつです。好酸球性肉芽腫症は、ランゲルハンス細胞と呼ばれる白血球の一種が異常を示すことを原因として生じる病気です。カルベ扁平椎と呼ばれることもあります。

好酸球性肉芽腫症と同様にランゲルハンス細胞を原因として発症する病気に、レテラー・ジーベ病、ハンド・シューラー・クリスチャン病という病気があります。これら3つの病気は、現在では「ランゲルハンス細胞組織球症」という病名に統一されています。

好酸球性肉芽腫症は、ランゲルハンス細胞組織球症のなかでも病変が骨に多く生じるタイプです。好発部位は頭の骨、大腿骨、上腕骨などであり、骨以外の他の臓器にはほとんど障害がみられません。ただし、喫煙習慣と関連して肺にも病変がみられるケースもあります。

原因

好酸球性肉芽腫症の病気の本質は、白血球の一種であるランゲルハンス細胞の異常にあります。

ランゲルハンス細胞とは、外的な病原体から体を守るのに重要な細胞です。皮膚や気管などに常駐しており外的な病原体を一番に発見できるように巡回もしています。病原体をみつけると他の免疫細胞へと情報を伝達し、病原体から体を守るような免疫反応を惹起します。

このように、本来は体を守るために重要な役割を担うランゲルハンス細胞が異常な動向を示すことで、好酸球性肉芽腫症を含むランゲルハンス細胞組織球症を発症します。

ランゲルハンス細胞組織球症は、遺伝子異常を原因として発症することもわかってきています。代表的な遺伝子異常はBRAF遺伝子の異常です。この遺伝子異常は、さまざまな臓器に生じるがんに共通してみられるものであることも知られています。遺伝子に異常が生じることで、ランゲルハンス細胞が異常な動態を示すようになります。

症状

好酸球性肉芽腫症は主に、骨に限局する形で病変が生じます。10歳までの小児期に発症することが多く、痛みをきっかけに発見されることがあります。頭の骨、大腿骨、上腕骨などが好発部位ですが、その他にも背骨、骨盤、鎖骨などさまざまな骨が影響を受けます。

異常なランゲルハンス細胞が増える結果、骨がこぶのように腫れあがります。また、ランゲルハンス細胞によって骨が溶かされるため、骨がへこんでしまうこともあります。

病変の生じる部位に応じて、さまざまな機能障害が引き起こされることもあります。背骨が影響を受けると、近傍に存在する神経が障害を受けてしまい、麻痺(まひ)やしびれなどの神経症状が現れることがあります。また、眼球周囲の骨が影響を受けると、ものの見え方にも支障が生じることがあります。

成人においては、病変が肺に生じることがあります。肺病変に関連して、咳や息苦しさ、気胸による胸痛などの症状が現れることもあります。

検査・診断

好酸球性肉芽腫症は骨に病変を生じるため、レントゲン写真などの画像検査で骨の変化を確認します。好酸球性肉芽腫症を確定するためには、病変部位の一部を採取して、顕微鏡で詳細に評価する病理検査が必要です。

好酸球性肉芽腫症は、現在ではランゲルハンス細胞組織球症という病名に統一されています。ランゲルハンス細胞組織球症では、骨髄、肝臓、脳の一部(視床下部や視床)などにも病変を生じることがあります。そのため、骨以外の臓器障害の状況を評価するために、血液検査や画像検査(CTやMRIなど)もおこないます。

治療

骨に限局するタイプの好酸球性肉芽腫症の治療は、病変が生じた部位や個数などによって治療方法が異なります。骨の病変が1か所に留まる場合、病変部位を削る、ステロイドを注入する、などの治療方法が選択されます。また、骨病変が生じる部位によっては機能障害を引き起こさないものもあり、そのような場合には注意深く経過観察を行うこともあります。

骨の病変が多数見られる場合、また周囲に神経などの重要臓器が存在する場合には機能的な障害が生じる可能性が高いため、化学療法の施行が検討されます。

好酸球性肉芽腫症は、現在はランゲルハンス細胞組織球症と呼ばれる疾患に含まれます。ランゲルハンス細胞組織球症はさまざまな臓器に病変がみられることが多く、命に関わることもある疾患です。病変が骨に限局しているのかを見極めながら治療選択をすることが重要です。

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