原因
好酸球性肺炎とは、白血球の一種である好酸球が原因となり肺に炎症が生じている肺炎を指します。「肺炎」とは肺に炎症が生じている状態ですが、一般的に多い原因としては細菌感染症に関連した肺炎です。
感染性肺炎では、病原体を排除するために、「好中球」と呼ばれる白血球が多くはたらくことになります。そのため、肺の炎症部位を詳細に観察すると、好中球が増加していることが確認されます。
その一方好酸球性肺炎では、確かに肺に炎症は生じているのですが、肺で増えている白血球は「好中球」ではなく、「好酸球」になります。好酸球は一般的な病原体を殺菌するというはたらきを有しておらず、アレルギー反応に深く関与することが知られています。そのため、好酸球性肺炎は何かしらのアレルギーが関係した疾患ではないかと考えられています。
好酸球性肺炎の原因として考えられているものに、薬剤(アミオダロン、ブレオマイシン、ペニシリン系やST合剤、イソニアジド、痛み止め、カルバマゼピンなど)、真菌(典型的にはAspergillus fumigatus)、喫煙、コカイン吸入、寄生虫、全身疾患に伴うもの(アレルギー性肉芽腫性血管炎や突発性好酸球増加症候群など)などを例に挙げることができます。
しかしながら、好酸球性肺炎を引き起こした原因を同定できないこともあります。
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