治療
子宮肉腫の治療は、病期や子宮肉腫の組織の種類などにより選択肢は異なりますが、手術や薬物治療を行います。
また、再発または転移した場合、可能であれば手術で悪性腫瘍を摘出します。手術が不可能な場合は、患者さんの病状に合わせて化学療法や放射線療法を行います。
手術療法
可能である場合は、病変の手術療法による完全切除、あるいは最大限の腫瘍の減量術が推奨されています。子宮を全て取り除く子宮全摘術と左右両方の卵巣や卵管を取り除く両側付属器摘出術を行うのが一般的です。低異型度子宮内膜間質肉腫では両側卵巣摘出が必要です。骨盤内と大動脈に沿ったリンパ節も同時に取り除くリンパ節郭清が行われる場合は少ないです。
化学療法(抗がん剤)
腫瘍の残存がない完全手術後は、再発や転移を防ぐ化学療法の効果は示されていません。唯一効果が示されているのは、低異型度子宮内膜間質肉腫に対する両側卵巣摘出です。再発や残存病巣には化学療法が行われることがあります。子宮肉腫組織の種類により化学療法の種類が異なり、投与方法や副作用、入院の必要性についてもさまざまです。個別の状況に応じて担当医とよく相談し治療方法を検討することが必要です。
放射線療法
子宮平滑筋肉腫や子宮内膜間質肉腫に対する効果があるかは、現時点(2021年)では示されていません。また、切除不能の症例で出血が止まらない場合には放射線治療が行われます。
ホルモン療法
低異型度の子宮内膜間質肉腫においては術後再発や進行例においてもホルモン治療が有効な場合があり、選択されることがあります。
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