治療
心肺機能停止に至った場合は、脳などの重要な臓器が酸欠(低酸素)状態になってダメージを受ける前に適切な応急処置を行う必要があります。
具体的には、胸骨圧迫(心臓マッサージと同義)や不整脈をもとに戻す電気ショック、呼吸・酸素投与をサポートするための気管挿管などが一時的な処置として行われ、状況に応じてアドレナリンなどの薬剤投与が行われます。
そして、心臓の機能が回復した場合は、呼吸や体温の管理を行いながら心肺機能停止の原因の治療を行っていくこととなります。
応急処置
心肺機能停止に至った人に遭遇した場合は、“心肺蘇生法”と呼ばれる応急処置が必要です。心肺蘇生法は医療従事者でなくても行うことができます。
具体的な方法としては、呼びかけに応じず呼吸や体が動かないことが確認できたら、周囲の人に救急車の要請とAEDの取り寄せを依頼します。そして、みぞおちよりやや上にある胸骨の下半分ほどの位置(また、乳頭を結ぶ線の中間点)に両手を重ね、体重をかけて圧迫を繰り返します。この際、1分間に100~120回の圧迫が理想的とされています。
なお、AEDが到着したら、電源を入れ、音声指示に従って電極パットを胸に貼ります。その後は機械が自動で不整脈の有無を解析します。心室細動などの不整脈が検出された場合は電気ショックを行うように指示がありますので、指示に従って電気ショックを行います。電気ショックを行った場合でも、電気ショックの適応がなかった場合でも、すぐに胸骨圧迫を再開して、2分後のAEDの指示に従います。もし体の動きが出てきたら胸骨圧迫を止めて呼吸や意識を確認します。呼吸も意識もない場合は、救急隊が到着するまで胸骨圧迫とAEDの使用を継続します。
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