原因
急性腹膜炎は、原因によって2つに分類されます。
原発性腹膜炎(SBP)
原因菌が特定されない腹膜炎です。基礎疾患として、腹水の出現した末期の肝硬変や、小児のネフローゼ症候群などが挙げられます。明確な発症メカニズムは解明されていませんが、これらの疾患は易感染性であり、腹腔内に入り込んだ微量の細菌が腹水の中で増殖するとの考え方があります。また血管造影や内視鏡手術、肝動脈塞栓術などの医療操作によって誘発されることもわかっています。
続発性腹膜炎
もっとも多い腹膜炎です。腸管穿孔や胆のう炎、急性膵炎、卵巣炎など、腹膜に囲まれた臓器の炎症が腹膜に波及して生じるものです。細菌性、化学性(胆汁など)があり、特に腸管では穿孔による直接的な腹膜への汚染がなくても、著明な炎症によって腸管の透過性が高くなり、腸内細菌が腸の外へ漏れ出て腹膜に炎症を引き起こすことがあります。
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