検査・診断
慢性腎臓病は、軽度の場合には自覚症状はほとんどないため、検査で見つけることが重要です。実際に、健康診断や人間ドックをきっかけに慢性腎臓病であることが分かる人も多いです。慢性腎臓病の一般的な検査には以下のようなものがあります。
尿検査
腎臓病では、尿の中に血液やタンパク質がもれ出ることがあります。医療機関で検査をすると、もれ出ている血液やタンパク質の量を測定することができます。ただし、発熱や激しい運動、姿勢の変化などで尿検査に異常が出ることもあるので、医療機関で何度か測定して確認することが重要です。
血液検査
腎臓の機能を調べるために、血液中の尿素窒素(BUN)とクレアチニン(Cr)を測定します。慢性腎臓病の重症度を診断するための推算糸球体ろ過量(eGFR)は、年齢、性別、クレアチニンの数値で計算します。eGFRの数値が、60(ml/分/1.73m²)未満の時に慢性腎臓病が疑われます。
画像検査
超音波検査や腹部CT検査などで、腎臓の形や大きさ、腫瘍や結石の有無などについて調べます。
腎生検
腎機能低下を引き起こしている明確な原因を診断するためには、腎生検がもっとも有効な検査方法です。腎生検では、一般的にうつぶせの状態で背中から腎臓に向かって細い針を刺し、腎臓の組織の一部をとります。採取した腎臓の組織を顕微鏡で詳しくみることで、腎機能低下の原因を探ります。腎生検は入院して行う検査です。
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