検査・診断
血圧測定
血圧計による血圧測定が診断の基本です。しかし、血圧測定は測定条件や周囲の環境で値が変動しやすいので注意が必要です。
一般的によく用いられる指標は、病院の診察室で測定する診察室血圧と、診察室以外で測定する家庭血圧、自由行動下血圧があります。主に自宅で測定される家庭血圧は、診察室血圧に比べ、継続的に多くの回数の血圧を測定可能なため服薬による治療効果の判定や、診察室血圧のみが高い「白衣高血圧」、または逆に家庭血圧のみが高い「仮面高血圧」の有無を調べることができます。
年齢や他の疾患(糖尿病、慢性腎臓病など)の有無によって数値は異なってきますが、現在の日本のガイドラインでは診察室血圧が140/90mmHg未満、家庭血圧が135/85mmHg未満が正常血圧とされています(75歳未満でリスク疾患なしの場合)。
血液検査・尿検査
これらの検査は前述の二次性高血圧をきたすような疾患(ホルモンに異常が出る内分泌疾患)の有無、糖尿病や脂質異常症などの動脈硬化のリスクになるような疾患の有無、腎臓の機能低下の有無などを調べる目的で行われます。
胸部レントゲン・心電図検査
高血圧によって心臓に負担がかかり、心肥大が起こりやすくなります。また、動脈硬化により心筋梗塞などの虚血性心疾患のリスクも高まるため、これらの検査を行い心臓の評価を行う場合があります。
頸動脈エコー・足関節上腕血圧比(ABI)
動脈硬化による血管の異常がないかを調べるため、頸動脈エコーや足関節上腕血圧比(下肢の血管の詰まり具合を評価する検査)を行います。
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