かんぽう

汗疱

皮膚

目次

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概要

汗疱とは、てのひらや足の裏などに粟粒大の水泡が生じる病気のことを指します。水泡は多発することもまれではなく、強いかゆみを伴います。また、治癒過程でかさぶたが付着したり、再発したりすることもあります。

汗疱は、汗や洗剤、ストレス、コバルトやニッケルなどの金属などによって症状が悪化することがあります。これらの刺激から避けるために手の清潔や湿潤を保つためのクリームの使用、手袋の使用などを行うことが大切です。

また、正常な皮膚がはがれ落ちた部位に細菌感染が合併し、蜂窩織炎(ほうかしきえん)などの皮膚感染症の温床となることもあるため注意が必要です。

原因

原因は、以下のとおり多岐に渡ると考えられています。

発汗

夏場の湿度の高い環境や汗をかきやすい環境で生じることも多いため、発汗との関連性が指摘されています。

接触性アレルギー

敏感肌の方に見られることも多く、ニッケルやコバルトなどの金属を代表とする接触性のアレルギーとの関係性が指摘されています。

食器用洗剤や有機溶媒など

食器用洗剤など刺激物に直接触れることでも汗疱が発症する可能性があるとして指摘されています。

そのほかにも、アトピー性皮膚炎を基盤に持っている場合や、薬剤の副作用として発症することもあります。

以上のように、汗疱の原因は一つではないと考えられており、適切な対処方法を決定するうえでも、症状を悪化させている因子を特定することは重要です。

症状

手の指先や足の裏などに水泡が多数生じます。大きさは粟粒大のことが多いですが、時にそれ以上に大きい皮膚変化となることもあります。

指先の中でも爪の生え際に汗疱が生じた際には、それが刺激となって爪が変形してしまうこともあります。

汗疱による皮膚症状は、とてもかゆみが強いことも特徴の一つです。3週間ほどの経過で水泡は破れ表面の皮膚がはがれ落ちますが、赤みやかさぶたが残ります。この間、汗疱の水泡が再発することも少なくありません。

正常な皮膚は、外部からの細菌が入り込まないようなバリア機能としての役割を持っています。汗疱ではこのバリア機能が障害されることになり、細菌感染が合併するリスクも伴います。細菌が悪さをすることで、蜂窩織炎をはじめとした皮膚関連の感染症が続発することもあるため注意が必要です。こうした感染症を併発すると、治療経過がより複雑になるため、早期の段階で治療介入を行うことが大切であるといえます。

検査・診断

診断は、特徴的な皮膚症状を詳細に観察することでなされます。

診断に加えて、汗疱が生じている原因、症状を増悪させている因子が存在しないかどうかの詳細な問診も重要です。金属アレルギーと関連していることもあるため、金属の使用状況も確認します。金属アレルギーを含めて何かしらの接触性のアレルギーが疑われる場合には、パッチテストを行うことが検討されます。また、洗剤をはじめとした皮膚への刺激となりうるものを頻繁に使用していないかどうか、といった観点での問診もおこなわれます。

水虫と見分けるための検査がおこなわれることも

汗疱は、手足に皮膚症状がでやすいため水虫との鑑別を検討することもあります。具体的には、皮膚からの検体を用いてカビが存在していないか顕微鏡で観察をおこないます。

治療

原因となっている因子がはっきりしている場合にはそれを除去することが大切です。

たとえば、多量の発汗環境の関連が疑われる場合には、できるだけ暑い環境から離れることが大切です。接触性アレルギーが疑われる場合には、原因となるアレルゲンを避けることも求められます。食器洗剤などの刺激物が原因となっている場合には、手袋を着用するなどの対策を考慮します。

また、手足の乾燥を避けるために清潔・保湿を保つことが大切であり、保湿クリームなどを使用します。かゆみの症状が強くなり日常生活に支障が出ることもあるため、かゆみ止めの内服薬などを検討します。また、塗り薬としては免疫抑制剤や尿素入りのものが使用されることもあります。

汗疱では、真菌や細菌の感染が合併することもあります。これに対応するために適宜抗真菌薬や抗菌薬の使用も検討します。

日常生活のちょっとした動作・行動が、汗疱の治療経過に影響します。ストレスを抱え込むことなく、皮膚症状が悪くならないような生活スタイルを確立することも大切です。

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