治療
けいれんが起こったときの対処法
子どもが目の前でけいれんしている状況では、落ち着いて対応することは難しいものですが、けがをしないよう周辺の環境に注意し、ベッドや床などに寝かせてあげましょう。また、けいれん中に嘔吐をすると窒息する恐れがあるため、吐物を吸い込まないように、体を横に向けた姿勢にさせるなどの対応が必要です。その際は、顔のみでなく、体全体を横向きにしましょう。なお、けいれん中に体を押さえつけたり、口の中に手や物を入れたりすることは、かえって悪影響であるため控えましょう。
発熱時に出現したけいれんが、熱性けいれんかどうかを判断するためには、どのような形のけいれんであったのか、落ち着いて様子を観察することが重要です。携帯電話の録画機能などを利用してけいれん時の様子を収録すれば、病院で経過を説明する際に役立ちますが、どのような形であったかをきちんと説明できるのであれば、必ずしも撮影する必要はありません。
熱性けいれんで見られるけいれんは、多くの場合数分以内に治まります。けいれんが治まった場合も念のため医師の診察を受けて、熱性けいれん以外のけいれんを起こす病気がないかどうかを判断してもらってください。
5~10分以上けいれんが持続する場合には、けいれんを止めるための薬剤を使用しないと止まらないこともあるため、救急車を呼ぶことも検討します。けいれんが止まった後には追加の治療は通常は必要ありません。しかし、別の病気が原因でけいれんを起こすこともあるため、注意深く経過を見ることは必要です。
発熱のたびに熱性けいれんを繰り返す場合でも、典型的な短い熱性けいれんの場合は、現在はけいれんを予防する薬を使わないことが多くなっています。ただし、典型的な熱性けいれんでない場合(たとえば、けいれんが長い、左右対称でない、24時間以内に2回以上けいれんする、発達の遅れがある、家族歴がある、1歳未満、発熱から1時間以内、38℃未満の場合)には、発熱時のけいれん予防薬の使用が検討されます。
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