検査・診断
爪囲炎そのものは、基本的に症状などの臨床所見から診断されます。治療に使用する抗菌薬を検討するためにたまった膿を採取・培養する細菌培養検査を実施することもあります。なお、膿の色が黄色い場合には黄色ブドウ球菌が、緑の場合には緑膿菌が推測されます。カンジダ性爪囲炎の場合は病変部分を顕微鏡で観察し、カンジダの有無を確認します。
分子標的薬が原因となる場合は、DLST検査*や皮膚アレルギー検査は一般的に陰性になるため治療歴や内服歴の把握がもっとも重要です。一般的な薬物障害では服用している薬を中止しますが、分子標的薬の場合は皮膚障害のために治療が中止されることはありません。
*DLST検査:薬が原因でアレルギー反応が生じていないかを確認する検査。血液を採取して薬に対するリンパ球の数を確認する。
参考文献
- EGFR 阻害薬に起因する皮膚障害の治療手引き ―皮膚科・腫瘍内科有志コンセンサス会議からの提案―(https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/news/s_20170228egfr.pdf)
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