検査・診断
男性乳がんの検査方法は基本的には女性の乳がんと同様であり、以下のような検査が行われます。
触診
医師による乳房にできた腫瘤の触診が行われます。男性乳がんでは、痛みを伴わず、硬く、可動性がないのが特徴です。
男性乳がんとの鑑別が必要となる女性化乳房は痛みを伴い可動性があるため、見分けることが可能ですが、触診だけで診断されることはありません。
超音波検査
簡便に行え、病変を観察しやすい検査です。乳がんの腫瘤は、周りの組織との境界がはっきりせず、内部が不均一に見えるのが特徴です。
マンモグラフィー検査
女性の乳がん検診でも広く行われる検査ですが、男性乳がんに対しても使用することが可能です。高濃度乳腺の女性は、がんがあっても検査で見落とされやすいことが問題となっていますが、男性は乳腺組織が薄いため、病変を観察しやすいとされています。
CT検査、MRI検査
全身の画像検査を行うことで、乳房の病変だけでなく、リンパ節や他臓器への転移を評価することが可能です。また、男性乳がんとの鑑別が必要な女性化乳房の原因となる腫瘍や肝硬変などの描出にも優れています。
生検
乳房の腫瘤に針を刺し、組織の一部を取って病理学的診断を行う検査です。腫瘤が乳がんによるものなのかを判断するのに必須の検査であり、ほぼ全例で行われます。
また、がん細胞に、エストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンに対する受容体(ホルモン受容体)や、HER2という蛋白や遺伝子が過剰に発現しているか検査することも、治療法を決定するうえで重要です。
血液検査
ホルモン値の異常や、肝機能などの全身の状態を評価するために行う検査です。
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