症状
百日咳の症状はカタル期、痙咳期、回復期の3つの期間に分けられます。
カタル期(1~2週間)
百日咳の初期の症状は咳や鼻水など、いわゆる「風邪」の症状です。発熱は微熱か、平熱であることが大半です。徐々に乾いた咳が強くなります。
痙咳期(2~4週間)
痙咳期には、百日咳に特徴的な咳発作が徐々に見られるようになります。短い咳が連続的に起こり、続いて息を吸う際にヒューという笛のような音が出る発作が繰り返されます(ウーピング)。
発作がないときには無症状ですが、気管への刺激があったときなどに発作が起きるようになります。激しい咳のために体力が消耗し、咳き込んで嘔吐をしたり、顔の赤みやむくみが出たりすることもあります。発熱はないか、あっても微熱のことが多いです。
回復期(2~3週間.人により数か月)
痙咳期を過ぎ回復期になると咳発作は少なくなっていきますが、完全に発作がなくなるまでに数か月(名前の通り100日以上)かかることもあります。
新生児や6か月未満の乳児の場合、無呼吸発作(息を止めてしまう)やチアノーゼ(血液中の酸素濃度が低下し皮膚や唇が青紫になる)といった症状をきたすことがあります。重症な場合には、酸素投与・人工呼吸などの処置が必要になります。また、痙攣や呼吸停止が起こり重篤な場合には死に至ることもあります。成人も含め年長児以降の場合は症状が比較的軽く、長引く咳を呈することが多いです。このため、医療機関を受診することも少なく、診断の遅れにつながります。また、受診しても検査ではっきりと診断することが容易でない場合も多いです。
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