長期にわたって咳が続く百日咳は、乳幼児が発症すれば、重症化し、入院を要することもある恐ろしい病気です。感染経路が子どもから大人へ変わってきていること、予防を徹底することの大切さについて、前回『子どもの百日咳の症状と検査方法・治療』に引き続き、東京都立小児総合医療センター感染症科医長の堀越裕歩先生にお話を伺いました。
百日咳の感染経路は、保菌者の咳やくしゃみから感染する「飛沫感染」と、保菌者が触れたところから感染する「接触感染」の2通りです。
百日咳菌のウイルスが、保菌者の咳やくしゃみ、会話によって出る飛沫粒子やしぶきに含まれて拡がる。
ドアノブや手すりの間接的、皮膚や粘膜の直接的な接触を介して細菌が拡がる。
百日咳菌の予防には予防接種が最も有効です。百日咳のワクチンは、破傷風、ジフテリア、ポリオと4種類が一つになっている混合の予防接種です。生後3カ月から接種可能なので、時期がきたらすみやかに予防接種を受けるようにしましょう。
予防接種は生後3ヶ月~1歳までに3〜8週間の間隔で3回、その1〜1.5年後にもう1回と複数回にわたり受ける必要があります。
百日咳菌の毒素への免疫力がつくことで、乳児では百日咳で死亡や重症化を防ぐことができます。
接触感染の場合、最終的にその手で触って口に入れることでウイルスは体内に侵入してしまいます。家に帰ったら手を洗うことを習慣にするとよいでしょう。
子どもの病気という印象の強い百日咳ですが、近年、成人による百日咳の感染が世界的な問題となっています。子どもの頃に接種したワクチンや、百日咳にかかった後の体の免疫は年を重ねるごとに減少してしまうからです。
また、2017年10月現在、日本国内では成人向けの百日咳のワクチンが認可された製品が販売されていないため、事実上、大人が百日咳のワクチンを接種することは不可能なのが現状です。
かつては兄弟間や、集団保育の場で子どもから子どもへ感染することの多かった百日咳ですが、上記の理由により、家庭内で大人から子どもに感染するケースが増えています。
また、大人が百日咳にかかっても症状が比較的軽く、診断が難しいという点が子どもへの二次感染を防ぐことが難しくしています。
乳幼児が百日咳に感染した場合、重症化することが多いということを忘れずに、咳の症状が続く大人は医療機関を早めに受診する・乳幼児との接触をなるべく避けるなどの対策が必要となります。
WHO Western Pacific Region Office, Field Epidemiologist、東京都立小児総合医療センター 感染症科 非常勤
日本小児科学会 小児科専門医・小児科指導医日本小児感染症学会 暫定指導医米国感染症学会 会員欧州小児感染症学会 会員米国小児感染症学会 会員米国病院疫学学会 会員米国微生物学会 会員
小児患児に感染症が多いにも関わらず、それぞれの診療科が独自に感染症診療を行うという小児医療の現状を変えるべく、2008年トロント大学トロント小児病院感染症科に赴任。感染症症例が一挙に集約される世界屈指の現場において多くの臨床経験を積むとともに、感染症専門科による他診療科へのコンサルテーションシステム(診断・助言・指導を行う仕組み)を学ぶ。2010年帰国後、東京都立小児総合センターに小児感染症科設立。立ち上げ当初、年間200件~300件だったコンサルタント件数は現在1200件を超える。圧倒的臨床経験数を誇る小児感染症の専門家がコンサルタントを行うシステムは、より適正で質の高い小児診療を可能にしている。現在は後進育成にも力を注ぐ。
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咳が辛そうで心配です。
8か月の息子の件です。風邪だと思って様子をみていたら、変な咳をしだしたので私のかかりつけの内科に連れて行きました。喘息様気管支炎とか言われて吸入に数日通い、薬も飲んだり、背中に貼るテープをもらいました。でも全然咳が良くならずに熱も高くなってきて、かすれたような変な咳に代わってきて、席をすると顔が真っ赤になってしまうので、小児科に診てもらいました。検査はできないそうなんですが、百日咳だろうと言われました。薬も新しく出してもらったのですが、夜になると顔を真っ赤にして咳をして、死んじゃいそうです。心配で心配でなりません。心配なので相談してみました。
百日咳とは
子供が春頃から、鼻水などや、風邪などよく繰り返しているのですが、その度に小児科、耳鼻科と通院し、お薬をもらいながら経過見ているのですが、 なかなか咳がすっきりと治りません。 ずっとひどいわけではないのですが、 確かに鼻水が増えた時や、熱が出た後は咳が強くなります。もちろんそれは通常として理解しているのですが、 何ヶ月も弱い咳が基本的にはあり、たまに強弱があるという経過です。 小児科でも元々アレルギー鼻炎気味ではあり、現在は気管支喘息のお薬ももらっています。 ふと、百日咳があたまをよぎったのですが、百日咳だと、ずっと症状が続きますか? 最初何週間か咳が強くなるとみたことあります。 ですが、うちの子供は最初の1週間が強く出て、そのあとは頻度は減ります。 父親も一度風邪をひくと毎回咳が長引き、呼吸器内科もかかっていますが、特に百日咳の指摘もなく検査もないようです。
体重増加と排便について
1ヶ月半前から体重の増えが悪く、600g程しか増えておらず、授乳回数を5回→7回に増やし、毎回足すミルクも50mlから70ml増やした所、排便が2〜3日に1回だったのが、毎日6回排便するようになりました。それでも体重が思ったほど増えませんが、排便回数が多いうちは増えないのか聞きたいです。 あと5日ほど前から便に出血がたまに混じるが、医者によるとそれは問題ないとの診断です。排便が多いと血も出やすい等ありますでしょうか。
排便時、血がつく
便が硬い時、トイレットペーパーに血がつくことがあります。 数日前に1回目拭いてつき、2回目はつかないこともあった為、これは血なのか?と思っていたのですが、本日2日ぶりに排便し、拭いた際に血がついていたので相談させていただきました。 毎回そうなのですが、子供は凄く力んで排便します。昔からそうです。 切れ痔なのかな?と思い本人に聞いても痛くないと言っているのですが、もし病院で診察してもらうなら小児科でいいのでしょうか?
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