症状
皮膚がんの多くは、表皮を構成する4つの層のうち、もっとも深層にある基底層やその上層にある有棘層の細胞から発生すると考えられています。
がんのタイプにもよりますが、多くは黒~褐色のまだらなしみのような病変が現れます。そして進行するにしたがって病変が広がり、表面が凹凸状に盛り上がってしこりを形成するようになります。そのため、早期段階では“ほくろ”と見なされるケースも少なくありません。
また、しみやしこりのような病変は通常、痛みやかゆみなどの症状を伴いませんが、進行すると病変部の表面の組織が脆くなり、衣類の摩擦など些細な刺激で出血し、痛みを引き起こすことがあります。また、病変部分は皮膚のバリア機能が低下しているため細菌感染を起こしやすく、膿が生じるなどで悪臭を放つようになることもあります。
一方で、基底細胞がんや有棘細胞がんなど多くの皮膚がんは緩やかに進行するため、早い段階で治療をすれば治る見込みは高いとされています。しかし、皮膚がんの中でも悪性黒色腫は、周辺のリンパ節や脳・肝臓など離れた部位の臓器に転移を起こしやすいことも知られており、発症すると助かる見込みの低いがんの1つとされています。
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