しんきんせいがんないえん

真菌性眼内炎

最終更新日:
2018年08月15日
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2018/08/15
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概要

真菌性眼内炎とは、カンジダやアスペルギルスなどの真菌が目の中に入り込んでしまうことで炎症を引き起こす病気です。

目のかすみや、蚊のようなものが飛んでいるように見える症状が出現することがあります。進行すると充血や視力の低下、目の痛みなどの症状が出現することもあります。

治療では、抗真菌薬の内服や点滴、硝子体手術などを行います。

原因

真菌性眼内炎は、カンジダやアスペルギルスなどの真菌が目に感染することを原因として発症します。真菌が目に入る経路としては、コンタクトレンズや眼科的な手術などで直接的に目が損傷を受けてしまう場合(外因性)と、体の中で目以外のところに真菌が居座ってしまい、血液を介して目に真菌が運ばれる場合(内因性)の主に2つが知られています。

真菌性眼内炎は、免疫力が低下している状態で出現しやすいことも知られています。具体的には、ステロイド使用、エイズ糖尿病、血液系の悪性腫瘍の罹患、化学療法治療、臓器移植などがリスク因子となりえます。

その他、長期間カテーテルを血管内に留置している場合にも真菌感染のリスクが高まります。この場合、真菌がカテーテルから侵入して血液に入り、真菌性眼内炎が発症します。

症状

真菌性眼内炎では、目のかすみや蚊のようなものが飛んでいるように見える症状が出現します。病状が進行すると充血や視力の低下、目の痛みなどの症状が出現することもあります。

真菌性眼内炎は、化学療法による治療中や血管内カテーテル留置中など、医療行為に関連して発症することもある疾患です。そのため、目以外の部位にも真菌感染が生じることもあります。長期間カテーテルを血管内に留置している場合に真菌感染が明らかになった際には、無症状であっても眼科的な診療を勧められ、真菌性眼内炎の指摘を受けることがあります。

検査・診断

真菌性眼内炎の診断では、眼底検査が行われます。光干渉断層計や超音波Bモードなどで眼底の様子を観察することもあります。初回の検査では明らかにならないこともあるため、臨床経過から真菌性眼内炎が疑われる際には複数回に渡って検査を行います。

真菌性眼内炎では、目以外に真菌に感染した部位がないか確認する検査も行われます。具体的には、血液中に真菌がいないかどうかを確認するための血液培養検査や、体内の臓器に感染巣がないかどうかを確認するための超音波検査やCT検査などの画像検査を例に挙げることができます。

治療

真菌性眼内炎では、抗真菌薬の内服や点滴による治療が必要とされます。フルコナゾールやアムホテリシンB、ボリコナゾールなどの薬剤が検討されます。実際にどの抗真菌薬を使用するかは、原因となっている真菌の種類や薬の効き具合、患者さんの状況、目の中での感染の広がり具合などを考慮して決定します。

抗真菌薬による治療は、数週間から数か月間必要とされます。この間、抗真菌薬の副作用が出現していないかどうか定期的に確認されます。

そのほかの治療法としては、硝子体手術が適応となることも多いです。また、血管内カテーテルに関連して真菌性眼内炎が引き起こされている場合には、カテーテル抜去を検討します。

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