検査・診断
神経芽腫が疑われる場合には、まず尿検査と血液検査を実施します。
神経芽腫では、カテコールアミンという物質を産生する腫瘍細胞が増殖します。カテコールアミンは、体内で代謝されたのち、尿中にHVA(ホモバニリン酸)やVMA(バニリルマンデル酸)として排出されるため、一部の神経芽腫を除いて、尿検査で濃度を確認できます。血液検査では、NSE(神経特異エノラーゼ)、LDH、フェリチンなどが高値を示すことがあります。
血液検査や尿検査で神経芽腫が疑われる場合は、超音波検査や単純エックス線検査、CT、MRIなどの画像検査を行って腫瘍の発生部位を特定します。また、放射性同位体(ラジオアイソトープ)を利用したMIBGシンチグラフィ検査で、腫瘍の発生部位や全身への転移の有無を調べるほか、必要に応じて骨髄検査を行って骨や骨髄に転移していないか確認することもあります。
確定診断にあたっては、摘出した腫瘍や生検で一部採取した腫瘍組織を顕微鏡で確認する病理診断が必要です。また、治療方法を決定するために、採取した組織を使ってMYCN遺伝子の数を確認する遺伝子検査も併せて行います。
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