原因
精巣腫瘍は、精子をつくる精細管上皮細胞と呼ばれる細胞から発生します。
明確な発症メカニズムは解明されていません。しかし、精巣腫瘍は生まれつきの病気である“停留精巣”の既往がある男性に発症しやすいことが知られています。精巣は胎児期にお腹の中で形成され、徐々に陰嚢内へ下降していきます。しかし、正常に下降しないと陰嚢内に精巣が収まらず鼠径部(足の付け根)やお腹の中に精巣が存在した状態で生まれます。
このような発生異常を停留精巣と呼び、通常は乳児期に精巣を陰嚢内へ固定する手術を行います。ただし、精巣腫瘍はこの手術の有無にかかわらず、停留精巣の既往がある人に発症頻度が高いことが分かっています。
また、精巣腫瘍は兄弟での発症リスクが通常の人よりも若干高いため、遺伝的な要因の関与も指摘されていますが、親子で遺伝する病気ではありません。
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