新型コロナウイルス感染症特設サイトはこちら
せいそうしゅよう

精巣腫瘍

別名
睾丸腫瘍
最終更新日
2017年04月25日
Icon close
2017/04/25
掲載しました。

概要

精巣腫瘍は20〜30代男性で頻度の高い固形腫瘍です。インターネット上では「睾丸腫瘍」と検索されていることも多いようです。罹患率は10万人に1~2人です。

精巣腫瘍にはいくつかのタイプがあります。まず大きく分けて、多くを占めるセミノーマと、それ以外の非セミノーマに分けられます。非セミノーマは、さらに細かく、奇形腫・胚細胞腫・卵胞嚢腫・絨毛癌などに分かれます。

多くの場合は腫脹以外の症状がありません。治療は組織型やステージによって異なりますが、手術・抗癌剤治療・放射線治療を組み合わせる集学的治療により、治癒率は95%近くになります。

原因

精巣腫瘍の原因は、わかっていません。しかし、停留精巣の患者さんで精巣腫瘍の発生率が10倍以上に上がるといわれています。そのため、停留精巣はリスク因子のひとつといえます。停留精巣に対する手術が幼年期に行うと、健常な場合と比べてもハイリスクにはなりません。

また男性の不妊症は精巣腫瘍のリスク因子であるという説もあります。

症状

精巣腫瘍は20〜30代男性で頻度の高い固形腫瘍ですが、陰嚢腫大以外の症状はほとんどありません。ごくまれに、腫瘍が出血することによる疼痛を来すことがあります。また、全身に転移がある場合には、衰弱や体重減少などがみられることがあります。

治療に関連したことでいえば、抗癌剤による治療を行った場合に、副作用として精子数の減少・無精子症の遷延といった副作用がみられることがあります。

検査・診断

まずは外来で迅速に超音波検査を行います。超音波検査では、陰嚢内腫瘍が充実性の腫瘍なのか、それとも、陰嚢水腫のような液体成分が貯留したものなのか、すぐに判断することができます。

充実性腫瘍の場合、精巣腫瘍を念頭に置いてCT(Computed Tomography)を撮影し、リンパ節転移や他臓器転移の有無を確認します。一般的に精巣腫瘍の場合は腹部大血管周囲のリンパ節に転移を来しやすいです。

また、血中の腫瘍マーカーとして、α-フェトプロテイン(AFP)とβ-ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCGβ)などを確認します。

治療

精巣腫瘍が疑われる場合は、できるだけ速やかに高位精巣摘除術を行います。鼠径部(足のつけ根)の皮膚を切開し、精巣だけでなく、精巣につながる血管や精管を含む精索をなるべく上まで追って切断します。精巣に限局している腫瘍の場合はこの手術のみで治療が終了します。

リンパ節転移や肺転移などの転移性精巣腫瘍で、病理診断でセミノーマと判明した場合、抗癌剤治療を追加します。抗癌剤治療は、3剤を併用するBEP療法が標準的です。また、セミノーマに対しては放射線治療も有効である場合が多く、病状や全身状態を考慮のうえ治療が選択されます。

非セミノーマのリンパ節転移症例に対しては、後腹膜リンパ節郭清術や抗癌剤治療を追加して治療を行います。一般的に放射線治療はあまり有効ではありません。

抗癌剤治療は非常に効果がありますが、反面副作用として精子数の減少・無精子症の遷延といった副作用もみられることがあります。患者さんの多くはまだ20〜30代であり治療成績も良好ですから、治療して病気が治った後のことも考えてゆく必要があります。治療後結婚してお子さんを設けられるよう、前もって精子を保存しておくことも施設によっては可能ですがこれは主治医とご相談ください。

「精巣腫瘍」を登録すると、新着の情報をお知らせします

処理が完了できませんでした。時間を空けて再度お試しください

関連の医療相談が13件あります

※医療相談は、月額432円(消費税込)で提供しております。有料会員登録で月に何度でも相談可能です。