治療
糖尿病ケトアシドーシスでは、水分と電解質(NaCl)が高度に失われている状況ですので、生理食塩水を利用した充分な補液が必要になります。また、ベースラインとしてインスリンの欠乏を伴っているので、インスリンの適切な投与も必要となります。脱水と高血糖の補正に関連して、カリウムが不足することになりますので、治療中にはカリウムを補充することも大切になります。経過中には脳浮腫の発症リスクも伴いますので、輸液量や尿量、電解質、血糖の変化には十分気を払いつつ経過を見守ることが求められます。 糖尿病ケトアシドーシスには、発症要因があることも多いです。たとえば、調子が悪くなった日のインスリンの使用方法が適切でないと、糖尿病ケトアシドーシスが発症します。したがって、糖尿病ケトアシドーシスの再発を予防すると観点から、調子が悪い日の対応方法を熟知することも大切です。また、糖尿病ケトアシドーシスの初発症状について知っておくことも重要であり、発症が疑われる際には早期に医療機関を受診するようにする姿勢も必要です。
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