北多摩西部保健医療圏糖尿病医療連携推進協議会 会長、国家公務員共済組合連合会立川病院 内科医長
矢島 賢 先生
かんの内科 院長
菅野 一男 先生
医療法人社団 明芳会 イムス三芳総合病院 内分泌(甲状腺)・代謝(糖尿病)センター センター長
貴田岡 正史 先生
インスリン治療とは、血糖値を安定させるために本来必要なインスリンを補うものです。出来る限り生理的なインスリン分泌動態を再現することを目的としています。
インスリン治療は、その用途によって意味合いがかなり違ってきます。例えば、1型の糖尿病患者さんは、足りないインスリンを補うために、一生インスリン注射を続けなくてはなりません。一方で、妊娠時や手術時に用いられるインスリンは、より厳密な血糖コントロールをするために用いられるもので、一時的な使用でよい場合がほとんどです。
インスリン注射を続けることは、生活の面でも費用の面でも負担になります。このため患者さんから、「インスリン注射」をやめたいという相談を受けることがあります。インスリン治療をやめられるのはどのような場合か、見ていきましょう。
基本的にやめることは出来ません。稀に、ハネムーン期という血糖値が安定しインスリンが必要なくなる時期が訪れる場合がありますが、その状態が長く続くことはなく、その後必ず悪くなっていきます。医師の許可なしにインスリンを中止したり、受診を中断したりしてはいけません。
やめられる人はいます。始めた時の状態と、その後の血糖コントロールの状態によります。
長期にわたり経口血糖降下薬を服薬しているにもかかわらず、血糖コントロールが不良でインスリン療法をはじめた場合
比較的初期の段階で糖毒性を取り除くことを目的としてインスリンを始めた場合は、膵機能の回復の程度によってはやめられる場合があります。
いずれにせよ、ご自身の判断でやめてしまうことがあってはいけません。必ず医師に相談しましょう。
基本的にはやめることができます。この場合、インスリンは厳密な血糖コントロールを行うために用いられます。また、妊婦さんに経口糖尿病薬の使用は認められていないため、インスリンで治療することになります。
「インスリンを使う」と聞くと、一生続けなければならないのではないのかと勘違いされる方がいます。しかし、妊娠時や手術の際などには、一時的に内服薬からインスリンに切り替えることはありますが、多くは元の治療に戻すことができます。一時的なインスリン使用にはメリットが大きいことをきちんと認識しておきましょう。
生体内でのインスリンの分泌は、常に一定量分泌される「基礎分泌」と、食事の後の血糖の上昇に合わせて一過性に分泌される「追加分泌」があります。インスリン製剤には数種類ありますが、生体内のインスリンの分泌を補うという意味では同様です。
インスリンの種類は、大きく分けると長時間タイプである(「中間型」「持効型」)と短時間タイプである(「速効型」「超速効型」)の2つの種類に分けられます。生体内における基礎分泌にあたる部分が持効型(もしくは中間型)インスリン製剤によって、追加分泌にあたる部分が(超)速効性型インスリン製剤によって補われます。
糖尿病の患者さんの場合は、その重症度や生活習慣に合わせ、インスリンの使用方法は変わってきます。医師がその患者さんに適した回数や製剤の組み合わせを選択します。このパターンの決定の際には、患者さんは自分の生活習慣を正確に把握することが重要です。
下に例を示しておきます。参考にして下さい。
インスリン療法の例:症例に合わせて最も適した回数と製剤の組み合わせを選択
北多摩西部保健医療圏糖尿病医療連携推進協議会 会長、国家公務員共済組合連合会立川病院 内科医長
かんの内科 院長
医療法人社団 明芳会 イムス三芳総合病院 内分泌(甲状腺)・代謝(糖尿病)センター センター長
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