北多摩西部保健医療圏糖尿病医療連携推進協議会 会長、国家公務員共済組合連合会立川病院 内科医長
矢島 賢 先生
医療法人社団 明芳会 イムス三芳総合病院 内分泌(甲状腺)・代謝(糖尿病)センター センター長
貴田岡 正史 先生
かんの内科 院長
菅野 一男 先生
糖尿病予備軍という言葉に明確な定義はなく、さまざまな医療者が多彩なシーンで使っています。一般的には、この言葉を使うときには「糖尿病の前段階」、つまり、糖尿病であると診断できないけれど糖尿病になりそうな状態のことを指していると考えましょう。このような場合は75g経口ブドウ糖負荷試験という試験を行うことで、隠れていた糖尿病を見つけたり、あるいは実際は正常であったりということが判定できます。
75g糖負荷試験が強く推奨される場合(具体的には空腹時血糖で110~125mg/dL、随時血糖で140~199mg/dL、HbA1cで6.0~6.4%のもの)は糖尿病の疑いが否定できないグループとされます。75g糖負荷試験を行うことが望ましい場合(具体的には空腹時血糖で100~109mg/dL、HbA1cで5.6~5.9%のもの、濃厚な糖尿病の家族歴や肥満があるもの)は将来糖尿病を発症するリスクが高いグループとされています。
よく言われる糖尿病予備軍という言葉は、このような2つの病態を指していると考えましょう。
糖代謝が正常であるということは、空腹時血糖やHbA1cの値が正常範囲内であることはもちろんのこと、75g糖負荷試験で「正常型」でなければいけません。しかし実際は、空腹時血糖やHbA1cの値が正常範囲内であれば負荷試験まで行うことは少なく、正常と判定していることが多いと思います。
このように持ちうる意味は多岐に渡ります。わからない時には医師に積極的に聞いてみましょう。
糖尿病治療ガイド2014-2015, 文光堂 , (2014)
北多摩西部保健医療圏糖尿病医療連携推進協議会 会長、国家公務員共済組合連合会立川病院 内科医長
医療法人社団 明芳会 イムス三芳総合病院 内分泌(甲状腺)・代謝(糖尿病)センター センター長
かんの内科 院長
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