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せんいにくしゅ

線維肉腫

最終更新日
2017年04月25日
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2017/04/25
掲載しました。

概要

線維肉腫とは、悪性軟部腫瘍のひとつであり、組織学的には、細胞分化を示さない線維芽細胞の悪性腫瘍と定義されています。

線維芽細胞は皮膚の真皮でコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などを産生する細胞であり、細胞と細胞を結びつける役割を果たす結合組織の中に多く存在しています。線維肉腫はこの線維芽細胞が悪性化して異常増殖することで生じるものです。

発症年齢は乳幼児期と中年期の二峰性であり、悪性腫瘍であるものの、予後は比較的とされています。また、乳幼児に生じる乳児型線維肉腫と呼ばれるタイプのものは、成人発症例よりも予後が良いとの報告もあります。

原因

線維肉腫は線維芽細胞が何らかの原因で悪性化することで発症します。しかし、なぜ悪性化が生じるのか明確なメカニズムは解明されていません。

ただし、乳児型では第12番染色体と15番染色体の一部が入れ替わる染色体異常が原因であることが示唆されています。そのため、何らかの遺伝子変異が原因となり発症すると考えられています。

症状

線維肉腫は太ももにできやすいですが、他にも体幹部や頭、頚部、腕など体のさまざまな場所に発症する可能性があります。

病変は皮膚の深部に腫瘤(しゅりゅう)として触れますが、痛みを伴わず、5cm以上の大きさになって初めて気づくことが多いです。

腫瘤が大きくなるスピードも他の悪性腫瘍と比べて緩やかですが、進行すると肺や骨に転移を生じることもあります。

検査・診断

皮下の腫瘤を自覚し、病院を受診した場合には、超音波やCT、MRIなどの画像検査が行われます。画像検査では、腫瘤の大きさや内部の性状、病変の広がりなどの評価がなされます。

確定診断には、腫瘤の一部を採取して病理検査を行う(「生検」と呼びます)必要があります。良性腫瘍との鑑別(見分けること)や、平滑筋肉腫滑膜肉腫などの他の腫瘍との鑑別をして、治療方針を立てるのに役立てます。

生検は悪性軟部腫瘍の治療に慣れた施設(医師)で行うのが望ましいです。生検をするとその傷の中にも腫瘍細胞がばらまかれることになり、検査の結果悪性だった場合は生検の傷・その周辺も合わせて切除する必要が出てくるため、生検の方法も手術を想定して検討する必要があるからです。

治療

治療には、再発の予防効果を期待して、腫瘍とその周辺の組織を大きく取り除く腫瘍広範切除術が行われます。発生した部位によっては重要臓器と隣接しているなどの理由で広範切除が達成できないこともあり、その場合局所再発を繰り返します。がんの場合に一般的に広く取り入れられている抗がん剤治療や放射線治療はあまり効果が期待できないため、積極的に行われることはありません。

また、転移がある場合でも、転移巣がどんどん増えている状態でなければ積極的に切除術が行われます。

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