治療
薬物治療について
高齢者に薬物治療を行う場合、身体疾患の合併やその治療薬の影響について考慮する必要があります。抗精神病薬の内服に伴う呼吸、循環器系の抑制や脱力、転倒などの過鎮静や錐体外路症状の出現に留意し、少量から処方することが推奨されます。
認知症に伴う幻覚妄想状態の治療
治療者は、患者さんの認知症の程度や要介護度を確認し、主に患者さんの介護を担当している方(ご家族など)と話し合ったうえで、どこまで介入可能であるかを判断します。治療においては患者さんとご家族、地域の介護担当者との良好な関係をつくることも重要です。
機能性幻覚妄想状態の治療
老期初発の機能性幻覚妄想状態(遅発性統合失調症圏障害)では、アレルギー反応や飲酒歴についての聴取がなされることがあります。薬物療法としては非定型抗精神病薬の少量投与が有効であるとされています。
医師の方へ
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