症状
一般的には、耳の内部の痛みや熱感、腫れが生じます。痛みは耳せつができる部位によって異なり、より鼓膜に近いほうにできると痛みが強くなります。また、痛みが放散して頭痛や歯痛を感じることもあります。
腫れがひどくなると、外耳道全体を塞ぐことがあり、鼓膜への音の伝達が妨げられるため、音の聞こえにくさや自分の声がこもって聞こえるように感じることもあります。
また、耳周囲の耳介リンパ節や頚部リンパ節に炎症がおよんでリンパ節炎を生じることがあり、リンパ節の腫れや発赤ばかりでなく発熱や倦怠感などの全身症状を伴うこともあります。
耳せつは適切な治療を行えば、通常一週間程度で治ります。しかし、重度な糖尿病やステロイド、抗がん剤などの薬物の影響で免疫力が大幅に低下している場合には、重症化して膿瘍を形成したり、外耳道の近くにある頭蓋骨に炎症が及んで骨破壊や骨髄炎を生じたりすることも考えられます。
しかし、衛生環境や医療資源が整った日本ではそこまで重症化する耳せつは非常にまれであるといえます。
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