治療
肝硬変と診断された場合は、その原因を調べ、その原疾患に対する治療を行うことがもっとも重要です。ウイルス性肝炎であれば抗ウイルス剤を使用し、アルコール性であれば断酒することが大事であり、これら原疾患に対する治療がうまくいけば、肝硬変に対する特殊な治療を行わなくても肝機能の改善が認められます。
まず、肝硬変に対する一般的治療として食事・運動・睡眠などの基本的な生活習慣を整えることが必要です。そして、肝硬変を発症するとたんぱく質の基となるアミノ酸の一種である分枝鎖アミノ酸が不足するため、それらを補う治療が行われます。肝機能の改善を目的に亜鉛製剤やカルニチン製剤の投与が行われることもあります。
また、腹水がある場合は利尿薬などそれぞれの症状に合わせた治療が行われます。
一方で、肝硬変が進行するとこれらの治療を行っても十分な効果を得ることができなくなります。そのような場合には、肝移植の適応となることもありますが、日本では死亡した後に肝臓を提供するドナーの登録が少ないため移植手術件数も少なく、一般的な治療法とは言えないのが現状です。
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