原因
肝硬変は、肝臓に慢性的な炎症が生じる慢性肝炎が進行することで発症します。長期間にわたって慢性的な炎症が続くことで、肝臓の細胞は破壊され、その部位に硬い組織が蓄積していくため肝臓が全体的に硬くなります。
また、慢性肝炎にはさまざまな原因があり、その中でも長年多くを占めていたのはC型肝炎ウイルス感染によるものでした。しかし、近年、C型肝炎は内服薬で治癒することが可能になり、C型肝炎ウイルスによる肝硬変は減少しています。また、B型肝炎も抗ウイルス薬を内服することでコントロールできるようになり、B型肝炎ウイルスに持続感染している人(B型肝炎ウイルスキャリア)が減少していることから、今後、B型肝炎ウイルスによる肝硬変も減少すると考えられています。
代わって、アルコールの多飲によるアルコール性肝硬変、食生活や生活習慣の変化に伴う非アルコール性脂肪肝炎(NASH)による肝硬変など、非ウイルス性の割合が増加しています。そのほか、原発性胆汁性胆管炎や自己免疫性肝炎などから肝硬変に進行することもあります。
実績のある医師
周辺で肝硬変の実績がある医師
医師の方へ
肝硬変の概要、診断方針、治療方針をまとめて確認することができます。
Medical Note Expertでしか読めない、学会や医局の最新医療知見を得ることができます。
この記事は参考になりましたか?
なお、こちらで頂いたご意見への返信はおこなっておりません。医療相談をご要望の方はこちらからどうぞ。
「肝硬変」を登録すると、新着の情報をお知らせします
「肝硬変」に関連する記事
- 肝硬変になった肝臓は再生可能? 他家間葉系幹細胞を用いた肝硬変の研究新潟大学 大学院医歯学総合研究科 消化...寺井 崇二 先生
- 間葉系幹細胞を用いた再生医療の可能性——肝硬変のみならず新型コロナウイルス感染症の治療にも新潟大学 大学院医歯学総合研究科 消化...寺井 崇二 先生
- 小児の肝臓移植、拒絶反応の抑制と長期生存率95%を維持する工夫埼玉県立小児医療センター 移植センター ...水田 耕一 先生
- 小児肝移植、ドナーの術後後遺症-家族からの臓器提供を当然と捉える風潮への警鐘埼玉県立小児医療センター 移植センター ...水田 耕一 先生
- 小児肝臓移植手術の適応疾患とドナーの条件-患者の生存率とドナーの年齢埼玉県立小児医療センター 移植センター ...水田 耕一 先生