治療
脊椎関節炎を根本的に治療する方法は現在確立されていません(2021年2月時点)。しかし、治療により症状をコントロールし、進行を抑えることで生活の質を改善することができます。
脊椎関節炎は、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、反応性関節炎、炎症性腸疾患関連関節炎などの総称です。個々の病気の病態は異なるため、病気の治療法もそれぞれ異なります。詳しく知りたい方は個々の病気の治療の項目をご参照ください。
脊椎関節炎の治療の中心は薬物療法です。腰背部痛は運動すると症状が軽減されることが多いため、薬物療法と平行して運動療法やリハビリテーションを行うことも重要です。股関節の症状が進行した場合は、人工関節に置き換える手術を検討することがあります。
薬物療法ではまず、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が用いられます。脊椎関節炎が原因の腰痛は、ほかの原因の腰痛と比べてNSAIDsがよく効くのが特徴です。手足の関節炎に対しては抗リウマチ薬も有効です。仙腸関節炎や付着部炎(腱が骨に付く部分の炎症)で痛みが強い場合は、炎症の起こっている場所にステロイド注射が行われることがあります。NSAIDsや抗リウマチ薬があまり効かない場合には、生物学的製剤(体内でつくられるたんぱく質などを応用して作られた薬)の使用が検討されます。
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