治療
自然流産の治療は、子宮内容物を取り除くことが第一となります。稽留流産や不完全流産では、子宮内容除去術を行います。子宮内容除去術は子宮頸管を人工的に開き、腟を介して子宮内を掻爬し、子宮内容物を取り除く治療で、お腹に傷が残ることはありません。ただし、感染の徴候がない場合には、自然に排出されることを待つ場合もあります。進行流産でも稽留流産でも、経過中に感染徴候が認められるときには抗生剤投与などを行います。
完全流産の場合には、経腟超音波検査でほぼ診断されますので、子宮内容除去術は行わずに経過をみることが多いです。子宮内容除去術の合併症として、感染や子宮穿孔、子宮内宮の癒着等があげられます。
習慣流産の場合は、子宮内容物を取り除き、次の妊娠に備える治療や、妊娠継続を促す治療も行います。子宮に病気があるときには、その病気自体の治療を行います。また、ホルモン療法や、血液凝固異常がある人には低用量アスピリンが処方されることもあります。最近では、免疫異常による習慣流産に対して免疫抑制療法が行われており、胎児への影響もないことが分かってきています。
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